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『親愛なるベラ
お元気ですか。ネモフィラも、病気なく過ごせていますか。
私は今、コロラドにいます。前に手紙を出してから一年が経ってしまい、たくさん伝えたいことがあります。
けれど、一番は、きみに会いたい。本当は、あなたに直接話したいことばかりなのです。
ベラ、いとしいガーベラ、もうあなたに会うことは叶わないでしょう。この街に追い詰められてしまった。自分の力を百パーセントに信じていた学生の頃が懐かしいよ。
俺を忘れて、俺以外と生きてほしいなど、きみに望みはしません。でもどうか、幸せになってください。そして、ネモフィラが大きくなったら、父はいつも娘を気にかけていたと、伝えてやってください。
愛をこめて』
手紙の差出人は名前を書いていなかったので、それが誰であるかを察するのにユリは数秒を要した。
ようやくそれがユリの祖父フーガ・グリンデルバルドであるとわかると、見計らったかのようにダンブルドアが言った。
「ユリ、そろそろ行こうか」
ダンブルドアがユリの腕をつかみ、二人は連れ立って無意識の中を上昇し、ダンブルドアの校長室に戻った。
「1945年にゲラート・グリンデルバルドが敗北すると、魔法使い連盟はありとあらゆる闇の遺産を払拭しようと躍起になった。そのうちの一つが、グリンデルバルドに子どもがいるという噂じゃった」
ダンブルドアが席に戻り、ユリにも座るよう促しながら言った。
「え……でも、フーガはじいちゃんとは関わりなかったって」
「さよう。しかし誰からか、フーガがそうであると密告があった。証拠は無かったじゃろう。事実、謂れのないことでフーガと同じ目に遭った若者が十人はおったのじゃ」
ユリは愕然とした。
今やっと、この血の本当の重みを理解できたような気さえする。
「ガーベラとの間に子を授かった直後に、追手がかかった。フーガほどの魔法使いも、組織には敵わなかったのじゃ……」
ダンブルドアが悲しげに言った。
彼がこれほど負の感情を前に出すのを、ユリははじめて目の当たりにした。
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岡Ｐ(プロフ) - お話とても面白かったです。この先どうなるのか更新楽しみにしています。 (10月31日 22時) (
レス) @page44 id: e3d27a2b53 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - すごく面白くて最高です！応援しています！ (9月28日 1時) (レス) @page43 id: cb75ec721c (このIDを非表示/違反報告)
アミ - この小説を1話読む度に、主人公が感じるドキドキ、喜び、切なさ、愛おしさ、全てが臨場感をもって伝わってきて、満ち足りた気持ちになります。あなたの小説に出会えてよかった、そう思える作品でした。続きを読むのをとてもとても楽しみにしています。ご自愛ください。 (8月30日 19時) (レス) id: 2340b31398 (このIDを非表示/違反報告)
ｴﾇｴﾇ - 最高です！！！！とても面白く、素晴らしい作品だと思いました。ダンブルドアが亡くなったのは６月で、夢主ちゃんのお父さんとの別れは８月前ということはもうそろそろ……？？と思いどうなるのか気になってます。続き楽しみに待ってます〜！！！ (7月26日 16時) (レス) id: cc01457125 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜(プロフ) - 今まで読んだ作品の中で1番好きです。更新楽しみにしてます。素敵な出会いをありがとう。 (7月25日 2時) (レス) @page43 id: c7131ab9ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや。 | 作成日時：2023年4月5日 4時
