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「どっちが……その、じいちゃんの子どもなんですか？……つまり、その」
「きみのお祖父さんじゃ。彼は、きみの曾お祖父さんの息子じゃった」
ダンブルドアの左手が小瓶を一つ掴み、宙には残った一つがふわふわ浮くのみになった。
ユリは、彼のその小瓶を見つめる瞳が、切なげに光ったように感じた。
「この子の父親は、この子の存在を知らなんだ。おそらく今も、名前すら知らんじゃろう」
「……先生は、ご存じだったんですか？じいちゃんの……グリンデルバルドの息子が、ホグワーツにいることを……？」
「いいや。じゃが、それで何か問題があったわけではない。ただ、知っていたなら……」
その先は続かなかった。
ダンブルドアは瓶の蓋を魔法で開けると、銀色の中身を「憂いの篩」の中に注いだ。
彼はユリに手本を見せるように、先に篩の前に立ち、銀色の物質に顔をつけた。
ユリも困惑しながらそれに倣う。
水盆の中身は、水や液体ではなかった。
躊躇いがちに目を開くと、そこがホグワーツの校長室ではなくなっていることは、すぐにわかった。
二人は、子ども部屋の隅に立っていた。
その反対側に、四、五歳に見える少年が座り込んで、積み木を組み立てている。
ユリは息を呑んだ。
薄暗い部屋に輝くブロンドに、薄い曇り空のような、ホワイトブルーの瞳。
ユリの祖父に違いなかった。
少年はサスペンダーのついた紺のキュロットを履いて、上はシャツにボウネクタイといういかにも貴族然とした身なりをしていた。
ユリはしばらく少年を見つめていたが、ふと彼が顔を上げ、視線をやった方に目を向けた。
いつのまにやら、男が一人立っている。
スモークブルーのつなぎにシルクハットという、なんともちぐはぐな格好をしたその男は、少年に歩み寄り、その細い二の腕を掴んで立たせた。
少年は声も出せないようだった。
そのまま、男と少年は、窓ガラスを割って外へと消えた。
目まぐるしく起こった出来事に目を白黒させているユリに、ダンブルドアが横から静かに言った。
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岡Ｐ(プロフ) - お話とても面白かったです。この先どうなるのか更新楽しみにしています。 (10月31日 22時) (
レス) @page44 id: e3d27a2b53 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - すごく面白くて最高です！応援しています！ (9月28日 1時) (レス) @page43 id: cb75ec721c (このIDを非表示/違反報告)
アミ - この小説を1話読む度に、主人公が感じるドキドキ、喜び、切なさ、愛おしさ、全てが臨場感をもって伝わってきて、満ち足りた気持ちになります。あなたの小説に出会えてよかった、そう思える作品でした。続きを読むのをとてもとても楽しみにしています。ご自愛ください。 (8月30日 19時) (レス) id: 2340b31398 (このIDを非表示/違反報告)
ｴﾇｴﾇ - 最高です！！！！とても面白く、素晴らしい作品だと思いました。ダンブルドアが亡くなったのは６月で、夢主ちゃんのお父さんとの別れは８月前ということはもうそろそろ……？？と思いどうなるのか気になってます。続き楽しみに待ってます〜！！！ (7月26日 16時) (レス) id: cc01457125 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜(プロフ) - 今まで読んだ作品の中で1番好きです。更新楽しみにしてます。素敵な出会いをありがとう。 (7月25日 2時) (レス) @page43 id: c7131ab9ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや。 | 作成日時：2023年4月5日 4時
