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ロンがユリのメモを覗いた。
「ユリのには授業とは書いてないな」
「うん。私が頼んだの。おじいさんとおばあさんについて教えてくださいって」
「おったまげー。グリンデルバルドの子どもがホグワーツに通ってたんだな？」
「そう。でもあとでもっとおったまげーなこと教えてあげる」
この三人が、スリザリンの血を引いていることで自分を嫌うことはないという確信がユリにはあった。
友達になって六年目なのだ。
「数占い」の次の「魔法薬学」の教室に入ると、すでにそこはユリの知らない空間になっていた。
なんとなく陰気で固く静まっていた地下牢は、蒸気や風変わりな臭気に満ちている。
この科目でN.E.W.Tレベルに進んだ生徒はたった十三人しかいなかった。
ユリは、ハリーたち三人と、ハッフルパフから唯一残ったアーニー・マクミランの五人で一緒のテーブルについた。
そこは、煮え立っているいくつかの大鍋のうちの、金色のもののいちばん近くだ。
スネイプのおかげで、ユリにはそれが何かわかった。
アモルテンシア、魅惑万能薬。
当然のように魔法薬の独特な香りがしたが、ユリはそれが何を意味するか知っていた。
隣にはなぜか、「真実薬」やポリジュース薬、フェリックス・フェリシスも煎じてあった。
「先生は飲んだことがあるんですか？」
レイブンクローのマイケル・コーナーが、幸運の液体について興味津々で聞いた。
「二度ある。二十四歳のときに一度、五十七歳のときにも一度。朝食と一緒に大さじ二杯だ。完全無欠な二日だった」
スラグホーンは夢見るように遠くを見つめた。
演技しているのだとしても、効果は抜群だった。
「そしてこれを」
スラグホーンは、現実に引き戻されたような雰囲気で言った。
「今日の授業の褒美として提供する」
しんとなった。
周りの魔法薬がグツグツ、ブツブツいう音がいっせいに十倍になったようだった。
「フェリックス・フェリシスの小瓶一本」
スラグホーンはコルク栓をした小さなガラス瓶をポケットから取り出して全員に見せた。
「このすばらしい賞をどうやって獲得するか？さあ、『上級魔法薬』の十ページを開くことだ。あと一時間と少し残っているが、その時間内に、『生ける屍の水薬』にきっちりと取り組んでいただこう」
ユリはちょっとにやっとした。
その薬を(スネイプと一緒に)完璧に煎じたことがあるのは、ユリだけのはずだった。
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岡Ｐ(プロフ) - お話とても面白かったです。この先どうなるのか更新楽しみにしています。 (10月31日 22時) (
レス) @page44 id: e3d27a2b53 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - すごく面白くて最高です！応援しています！ (9月28日 1時) (レス) @page43 id: cb75ec721c (このIDを非表示/違反報告)
アミ - この小説を1話読む度に、主人公が感じるドキドキ、喜び、切なさ、愛おしさ、全てが臨場感をもって伝わってきて、満ち足りた気持ちになります。あなたの小説に出会えてよかった、そう思える作品でした。続きを読むのをとてもとても楽しみにしています。ご自愛ください。 (8月30日 19時) (レス) id: 2340b31398 (このIDを非表示/違反報告)
ｴﾇｴﾇ - 最高です！！！！とても面白く、素晴らしい作品だと思いました。ダンブルドアが亡くなったのは６月で、夢主ちゃんのお父さんとの別れは８月前ということはもうそろそろ……？？と思いどうなるのか気になってます。続き楽しみに待ってます〜！！！ (7月26日 16時) (レス) id: cc01457125 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜(プロフ) - 今まで読んだ作品の中で1番好きです。更新楽しみにしてます。素敵な出会いをありがとう。 (7月25日 2時) (レス) @page43 id: c7131ab9ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや。 | 作成日時：2023年4月5日 4時
