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「ギャーッ」
必死の悲鳴を上げるガーベラに対して余裕綽々でふわりと着地すると、セブンは彼女を下ろして今度を手をがっちりつなぎ、校庭を歩き始めた。
「セブン！やっとガーベラ捕まえたのか！」
「まだ〜」
「なんだいつもの拉致かよ」
途中グリフィンドールの友だちにヤジを飛ばされながらも、向かう先は「禁じられた森」。
本来立ち入り禁止のはずのその場所に臆せず入っていくと、「ルーモス」と灯した杖の先の灯りを、虚空へと飛ばした。
その光の玉はふらふらと空中を彷徨いながらもある場所を目指して飛んでいき、緑の中に寝そべっている人影に終着した。
「バティ！」
呼ばれたのは、バタフライ・レクイエム。
レイブンクローの寮長で、学校一怠惰な男である。
今日も「禁じられた森」の真ん中で呑気に昼寝をしていたというわけだ。
セブンが一つ指を鳴らすと、魔法で作られた即席のベッドが崩れ、バタフライは地面へ投げ出された。
「イﾞっ！……ッてぇ……」
「『決闘クラブ』だ。行こう」
強めに打った後頭部を押さえて舌打ちをしたバタフライの手に手錠をかけると、セブンはそのまま彼に繋いだ鎖を引っ張って歩く。
彼はもう文句も言わなくなった。
言っても無駄だからである。
「お前今日授業出たのか」
「マジで一個も出てない。このままクラブもサボれると思ったんだけどな……」
「俺も」
ガハハ、と笑い合う二人を尻目に、セブンは校庭をきょろきょろと見回した。
あとは、ハンゾーだけである。
ヤツだけは、居る場所が定まらないので見つけるのが大変なのだ。
「ハロー、トニー。ハンゾー見なかったか？」
「ハンゾー？アイツならもう大広間に行ったけど。今日『決闘クラブ』だろ」
「珍しく早いな。サンキュー」
「おう。頑張れよ」
ハッフルパフの友達にひらひらと手を振って、セブンは寮長二人を引き連れ、大広間を目指す。
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作者名：みや。 | 作成日時：2023年1月31日 12時
