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「カーペ・レトラクタム!」

「アバダ ケダブラ!」


緑の閃光が迸った。


その眩さにユリは一瞬目を閉じたが、すぐに二人の無事を確認する。

そして、墓石が破壊された土埃が晴れると、ハリーのうずくまるのと少し離れた場所にセドリックが大の字で倒れているのが見えた。

生きているのか死んでいるのかもわからない。


セドリックを呪文の軌道から外せただろうか。

杖がないから、魔法が効いたかどうか。


冷や汗がドッとふきだした。

死なせない。

セドリックは死んだりしてない。


ワームテールが、ハリーを墓石のほうに引きずってくる。

そして今度は杖から頑丈な縄を出し、ハリーを首から足首までユリの隣の墓石にぐるぐる巻きに縛りつけはじめた。

喉が渇いて声が出ない。


目の前で、たった今、殺人が行われたかもしれない。

嘘だ!

信じない。


はふはふと浅い息を繰り返しながら、ユリはハリーが殴られ、墓の前に巨大な石鍋が用意されるのを瞬きもせずに見ていた。


「急げ!」


ユリの耳に、再びあの甲高い冷たい声が聞こえた。

いまや石鍋の液面全体が火花で眩いばかりだった。

ダイヤモンドを散りばめてあるかのようだ。


「準備ができました。ご主人様」

「さあ……」


冷たい声が言った。


ワームテールが地上に置かれた包みを開き、中にある物が顕になった。

ユリの喉からはひきつったような音が出た。


まるでワームテールが地面の石を引っくり返し、その下から、醜い、べっとりした、目の見えない何かをむき出しにしたようだった。

いや、その百倍も悪い。


そのものは、ほとんど無力に見えた。

ワームテールがその生き物を大鍋に入れると、ジュッという音とともに、その姿は液面から見えなくなった。

弱々しい体がコツンと小さな音を立てて、鍋底に落ちたのをユリは聞いた。


ワームテールが何か言葉を発している。

声は震え、恐怖で分別もつかないかのように見えた。


杖を上げ、両目を閉じ、ワームテールは夜の闇に向かって唱えた。





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あまね(プロフ) - いっぱいちゅき! (2023年2月12日 23時) (レス) @page46 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ダイアナ(プロフ) - 不死鳥の騎士団編がみたいだけなのにTwitter運営さんはそれを許してくれないようですかなし (2023年2月12日 14時) (レス) id: 29bd455e8b (このIDを非表示/違反報告)
ダイアナ(プロフ) - みや。さん» ま、また凍結されてますね、、、ついてないですね、、、🥺 (2023年2月12日 14時) (レス) @page46 id: 29bd455e8b (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - みやさんの不死鳥の騎士団見たいですね(๑•̀ㅁ•́ฅ✨ (2023年2月11日 19時) (レス) @page46 id: b396ddc2bf (このIDを非表示/違反報告)
みや。(プロフ) - ダイアナさん» 一週間が経ってしまったので、移行しました。よろしくお願いします🙌 (2023年2月10日 13時) (レス) @page46 id: f8ad011ce4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みや。 | 作成日時:2022年9月21日 19時

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