33 北山side ページ33
俺は天井を見つめたまま喋り続けた。
何でこんなこと今さら言ってんのか自分でも分かんなかったけど…
どうしても言いたくなった。
「今まで俺もそれなりに遊んできて、色々経験積んできたつもりだけど、なんかAにはそういうのが通用しない気がしてさー、結構困ることもあったんだよね」
「そうなんだ…」
「いつもの俺ならああしてんのに…とか、こう言ってんのに…とか。でもAのことになると、なんかダセー自分ばっかりが目についちゃって、その度に嫌気がさしてた」
「そっか…」
「…でも、それで気付いたんだよね。
それは今までの恋愛とは違うからだって。今までに無いくらいに、Aのことを好きになってるから、いつもみたいに上手く立ち回れねーんだって」
「……」
Aは黙って俺の話を聞いていた。
まあ…突然こんなこと話されても困るよな。
しかも基本的にネガティブ内容だし。
「A」
「ん?」
俺は横を向いて、同じように俺の方を向いてるAの頬に手を当てて言った。
「もし今、お前の気持ちに少しでも迷いがあるなら、正直に言ってほしい。
…今なら俺も受け入れられるから」
これを言うのは、正直怖かった。
もしこれで、結婚やめる…とか言われたら、俺はホントに受け入れられるのか?
…けど、俺は聞いておきたかった。
もし引き返すなら、今だ。
「私は…みっくんが思ってるより、みっくんのこと好きだよ?」
Aは、自分の頬に置かれた俺の手に、自分の手を重ねて言った。
「え?」
「私、あんまり普段そういうの出さないから…そういうのがみっくんをそこまで不安にさせてたんだって、今ちょっと反省した」
「いや、Aのせいだって言ってんじゃねーよ?」
「違うの。
…私には、みっくんがいつもどこか余裕な感じに見えてて。年上だし、私よりも色々と経験豊富で、女の扱いも慣れてるし。
そのうち飽きられてフラれるのかな〜って思ったこともある」
「マジか…」
そこまでチャラい?俺。
Aに対しては一途でいたつもりなんだけど…
若干ヘコむ俺。
「正直、もうフラれる前に自分から別れようって言っちゃおうか…って考えたこともある。ケンカしてた時とかね」
「そうなんだ…」
きっとその背景には、藤ヶ谷くんや玉森くんの存在が、少なからずあったんだと思う。
…俺はさらにヘコむ。
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北山さん大好き - 凄い夢のようでした。北山さんと恋人や結婚だなんて凄いと思いました。ずっと夢見てみたいです。 (2020年6月9日 14時) (携帯から) (レス) id: 63b7d0fc4e (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - kanako2735さん» はじめまして、コメントありがとうございます。読んでいただけて嬉しいです★不定期更新てすが、良かったらその後のお話もご覧下さいね。感想お待ちしています。 (2016年1月30日 16時) (レス) id: 3c1280c8ce (このIDを非表示/違反報告)
kanako2735(プロフ) - はじめまして!今日1話から1日かかって全部一気に読ませていただきました!笑とても読みやすく、ハラハラドキドキでした。みっくんのプロポーズ凄くよかったです。違う話も覗きに行きますね!これからも楽しみにしてます!! (2016年1月29日 23時) (レス) id: 5866981bfb (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - ライラさん、コメントありがとうございます。正直、誰とハッピーエンドにしようか迷った時もあったんですが…喜んで頂けたようで嬉しいです★また、番外編にも遊びに来てくださいね。 (2015年11月27日 23時) (レス) id: 3c1280c8ce (このIDを非表示/違反報告)
ライラ(プロフ) - よかったです〜!゜+(。ノдヽ。)゜+。誰にいくのか最後まで分からず、私ならもう玉ちゃんで…みっくんもうやめとこ…やっぱり太ちゃんか?と私の中ではブレブレでしたが、途中から主人公のみっくんへの一途さがハッキリしてきて、最後まですごく納得がいくお話でした♪ (2015年11月27日 9時) (レス) id: 9ebc20e9df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みぃ | 作成日時:2015年11月1日 17時