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父も帰っておらず、幼い兄妹達も寝静まったため、家は本当に静かだ。
その中で私は1階へと降りて冷水のシャワーを浴びる。
ふと鏡を見れば、赤や紫の斑点のついた身体が映っていた。
キスマークやらアザやらが出来たその身体は、ハッきり言って醜い。
咲谷「・・・・。」
蛇口を捻って水を止めて、何となくその水が排水溝へと流れるのを見てから、
風呂場から出るのだった。
・
兄妹達と顔を合わせたくなかったために、書置きをしてから学校へと向かう。
身体はダルイが今日は土曜日だ。
テストがあるためだけの登校日のため、いつもよりは少し早く帰れるだろう。
そうしたら、今日会わなかった兄妹達の好きな物を買って帰るのだ。
学生すらいない道をひたすら歩く。
頭に浮かぶのは今日の夢のことで、少し憂鬱になりながら学校へと向かうのだった。
・
誰よりも早く学校に着いてしまったために、教室へと入ればすぐさま勉強道具を広げる。
点が良ければそれだけ学費の援助が出ることになるのだ。
お金は兄妹のために使いたいから、そういうところを節約するしかない。
そんなこんなでやっていると、ガヤガヤと人が教室に入ってきた。
勉強する人もいる中、キャイキャイと話しているのを聞けば、
何となく腹がたった。寝不足でイライラしているのだろう。私情だが。
小さく溜息をついてうつ伏せになる。
女子陣の耳障りな声がやけに耳につき、強く目を瞑るのだった。
・
?「咲谷ちゃん、具合悪い?」
瞳「・・・ん、貴方か。」
何時の間にか寝ていたようで、森山君の声で目を覚ます。
身体を起こせば心配そうな表情を浮かべる森山君の目と目が合った。
それに不自然じゃないようにそっと目を逸らす。
瞳「少し夢見が悪かっただけよ。だから心配しないで。」
森山「え、でも・・・。」
瞳「心配性ね。・・・そういえば、勉強教えて欲しい所あるんでしょう?」
森山「うん・・・。」
瞳「じゃあさっさと開いて。説明するから。」
森山君が驚いたように目を見開き、慌てて用意をしだす。
それからは夢のことを思い出さないぐらいに、森山へと勉強を教えるのだった。
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柊 バレエとノブくん大好き(*;ω;*) - 風邪!!大丈夫ですか??おっお大事に…。早く元気にな〜れ〜! (2015年9月29日 20時) (レス) id: dd27d058c3 (このIDを非表示/違反報告)
花蓮(プロフ) - 柊 バレエとノブくん大好き(*;ω;*)さん» マジですか!?まぁしばらく父親は出れないと思います。父親とのデートは需要がないと思って考えていなかったのですが、いりますかね?更新がんばりますね! (2015年9月25日 18時) (レス) id: 86d9865710 (このIDを非表示/違反報告)
柊 バレエとノブくん大好き(*;ω;*) - てか主人公ちゃんと主人公ちゃんのお父様がデートしている所を写真とりたい(真顔)← ヤバイ。主人公ちゃんチラ見とか可愛すぎ← …。更新応援しますー! (2015年9月25日 0時) (レス) id: dd27d058c3 (このIDを非表示/違反報告)
花蓮(プロフ) - 柊 バレエ大好き(・д・。)チラッさん» 海常の話し方をあまり理解できてないのでそういう風に言っていただけると嬉しいです!もう少し主人公ちゃんと絡ませられるようにしたいなーと思ってます(`・ω・´) (2015年8月24日 22時) (レス) id: 26b8097f23 (このIDを非表示/違反報告)
柊 バレエ大好き(・д・。)チラッ - 花蓮さん» おーやっぱイケメソなんですね(´∀`*) てか森山さんめっさカッコイイ ただのイケメソ(笑) 笠松さんのウブな所もかわいい← (2015年8月24日 9時) (レス) id: 57a0374e55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蓮 | 作成日時:2015年7月11日 20時