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10*途中から笠松side ページ12

先生と別れて校門へと向かう。
その時に体育館の傍で青年が何かを探しているのが見えた。
暗くて顔は見えないが、一心不乱に探しているのは分かる。

瞳「何を探して・・・あ。」
何を探しているのかは分からないが、思わず足元を見れば、
フェルトで作られたのだろうバスケットボールのキーホルダーが落ちていた。
確か体育館はバスケ部が使っているはずだし、探しているのはこれだろう。

さっきまで事をしていた手で触るのも憚られたために、ハンカチでそれを拾う。
幼い子供が作ったのか、不器用な人が作ったのか、それは大分歪な形をしていた。

瞳「ねぇ貴方。」
?「何d・・・・え、あ。」
瞳「・・・・。」
?「えっと、あの、その・・・。」
しどろもどろになり、目を白黒させる青年を見て首を傾げる。

瞳「女は、嫌い?」
?「え、あ、いや、別にそういうこと、じゃあ・・・。」
瞳「まぁいいわ。貴方が探しているのはこれで合ってる?」
?「あ、ああ・・・。でも、何で・・・。」
瞳「そこに落ちてたの。・・・ここに置いておくから持って帰ってあげて。
そのハンカチは放り投げて置いていいから。じゃあ。」

ハンカチに乗せたキーホルダーを置いて、踵を返す。
最後まで青年は固まったままだった。

ー・−笠松side

女がいなくなった途端に脱力する。
地面の上に置かれたハンカチに乗っているのは自分のキーホルダーで、思わずホッとした。

森山「笠松。合ったのか?」
何時の間にか森山たちが近くまで来ていて驚く。

笠松「え。ああ。何か女子が拾ってくれた。」
森山「女の子と全く喋れない笠松に!?」
笠松「うるせぇ!」

地面に置かれたハンカチごと手に取ると、森山が目を見開いたのが分かった。
それに首を傾げる。

森山「それ咲谷ちゃんのだ!」
笠松「何で知ってるんだ?」
森山「猛アタック中の人の持ち物って何となく覚えるじゃん?」
小堀「・・・流石にキモイよ森山。」
森山「だってさ、・・・」

1年生たちも引いている中で、森山の熱弁が始まる。
それを聞きながら、俺はまだ咲谷にお礼すら言えてないことに気がついた。

笠松「あのさ。森山。」
森山「何?」
笠松「俺明日そっちのクラスに行って咲谷の所にお礼しに行くから、言っておいてくれ。」
森山「・・・・。まぁ、分かった。」

森山は目をパチクリさせながらも、俺の言葉に了承してくれたのだった。

11→←9*森山side



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設定タグ:黒バス , 森山由孝   
作品ジャンル:アニメ
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柊 バレエとノブくん大好き(*;ω;*) - 風邪!!大丈夫ですか??おっお大事に…。早く元気にな〜れ〜! (2015年9月29日 20時) (レス) id: dd27d058c3 (このIDを非表示/違反報告)
花蓮(プロフ) - 柊 バレエとノブくん大好き(*;ω;*)さん» マジですか!?まぁしばらく父親は出れないと思います。父親とのデートは需要がないと思って考えていなかったのですが、いりますかね?更新がんばりますね! (2015年9月25日 18時) (レス) id: 86d9865710 (このIDを非表示/違反報告)
柊 バレエとノブくん大好き(*;ω;*) - てか主人公ちゃんと主人公ちゃんのお父様がデートしている所を写真とりたい(真顔)← ヤバイ。主人公ちゃんチラ見とか可愛すぎ← …。更新応援しますー! (2015年9月25日 0時) (レス) id: dd27d058c3 (このIDを非表示/違反報告)
花蓮(プロフ) - 柊 バレエ大好き(・д・。)チラッさん» 海常の話し方をあまり理解できてないのでそういう風に言っていただけると嬉しいです!もう少し主人公ちゃんと絡ませられるようにしたいなーと思ってます(`・ω・´) (2015年8月24日 22時) (レス) id: 26b8097f23 (このIDを非表示/違反報告)
柊 バレエ大好き(・д・。)チラッ - 花蓮さん» おーやっぱイケメソなんですね(´∀`*) てか森山さんめっさカッコイイ ただのイケメソ(笑) 笠松さんのウブな所もかわいい← (2015年8月24日 9時) (レス) id: 57a0374e55 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蓮 | 作成日時:2015年7月11日 20時

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