死ぬまでにやりたい事。 (ページ2)

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２.目の前に座っている彼女は本当に死ぬのかページ2

カランッ

冷房の聞いた店。まるで天国だ。

一気に地獄から解放された気分になる。

「うーん！涼しいっ。ね、坂口君。来てよかったでしょ！！」

「別に……。普通に家に帰っていた方が僕は地獄からすぐに解放されていたはずだよ…。………まあいいから、席に着こう」

学校帰りで平日だからあまり人はいなかった。

いるのは年配の叔父さん叔母さんぐらいだ。
少しは同じ年ぐらいの人もいると思ったがいなかった。

そんなことはどうでもいいか。

……僕たちはなるべく窓から離れた場所を選んだ。

ただ、暑いからだ。

僕らはアイスコーヒーを一つずつ頼んだ。まあ、彼女に限っては苺パフェまで頼んでいる。

全く、こんなにも暑いのによくそんなものが喉を通るものだ。

せめて、アイスクリームにでもしたらどうだろう。

……でも、よく考えて見るとどちらもさほど変わりはないか…………。

パフェにもアイスクリームは乗っているわけだし。

……

数分後。注文していたものが届いた。

「お待たせいたしました。アイスコーヒーがお２つと苺パフェがお1つ。以上でよろしいでしょうか」

「はいっ！」

彼女が元気に返事をすると店員さんも「ごゆっくりお召し上がりください」と言って笑顔でカウンターに戻っていった。

「うわー、美味しそうっ」

彼女が目をキラキラとさせて言った。

まぁ、苺もすごく赤くて甘そうだしひんやりとしたアイスクリームもトッピングしてあって確かに美味しそうではある。

でも、結構量が多い。

こんなにも食べれるのか？

でも、そんな事を心配する必要はなかった。

彼女はぺろりとパフェを平らげた。

物凄いスピードで。

本当にこの人はもうすぐ死ぬのかと疑ってしまうほどに。