よし、番外編へ行こう。と思った今日この頃。【文スト】 参。

におうさま・カビゴン可愛いよね様リクエスト ページ18

黒の時代編だとお考えを。


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首領(ボス)がどうやら話があるようで、ポートマフィアの主戦力──黒蜥蜴と太宰さんが、現在執務室にて待機していた。てっきり私達だけだと思っていたのだが、紅葉姐さんと中也さんも呼んでいるらしい。少し遅れるだろうから、先に説明だけするよと首領が云った。


まぁ簡単に云って敵組織の壊滅である。普段ならばそれぐらい五大幹部のうち一人で十分だが、どうやら幾つもの組織が縦ではなく横並びで存在しているから厄介らしい。同時に叩き潰す計画のようだった。



そしてその説明が終わったのだけれども、現在遅れている二人はまだ来ない。

いやめっちゃ居た堪れない〜、私より凄い人達ばっかでめっちゃ申し訳ないんですが。



「凪ちゃん……、何か遊ぶものない？ いっそあやとりでも何でもいいからさァ」

『首領に呼ばれて持ってきてる訳ないじゃないですか、じっとしてて下さいよ』



太宰さんが暇を持て余して、溜め息を吐きながら私に耳打ちしてくる。流石に露骨に遊び始めるということは無かったけれど、そんなこと云われても準備などしているはずがない。

こんな自分にとってアウェイな場所でいつも通りというには流石の私も無理であり、若干語気強めで耳打ちを返した。マジで頼むから黙っていてくれ、私まだ死ぬ訳にはいかないんだぞ。


しかしそれの何がお気に召さなかったのか、彼はムッと表情を変えた。ゲッという言葉が外に出ていないことを祈る。これは思い切り地雷を踏みぬいてしまったかもしれない。



「それぐらい持ってきてくれよ、私が退屈が何より嫌いなことは知ってるだろう？」

『何より嫌いなのは心中を邪魔されることじゃなかったんでしたっけ……』

「それはそうだけど……、私の世話も仕事の内だぞ。きちんとやってくれたまえよ〜」



グダグダと無茶ぶりばかり云ってくる太宰さん。何やら不穏な雰囲気になってきたのを察したのか、広津さんが「あの、太宰さん」と声を掛ける。

……ふむふむふむ。太宰さんはそのような無茶を私に云っても構わないと思っているのかな。



私の視界が滲み、それにぎょっとした表情で太宰さんが「え」と漏らす。




『っ……、ごめんなさい……！ 私、太宰さんのことっ、何も解って』

「いやいやいやいやァ！？ ちょ、え！？ いやあの」

「遅れましたボ」「どうしたのじゃ中也、何かもんだ」

「完全にアウトなタイミングね」




二人の目線が私の顔に集まった処で、『まぁ嘘泣きなんですがね！』ってやったら殺されそうになった。

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