探偵社で王様ゲェム・アリス様リクエスト ページ15
王様ゲェム。王様の云う事は何でも聞かなければならないという地獄のゲェムである。
「第二回、探偵社王様ゲェム開催ー!」
『……はあ』
「あれ、何か乗り気じゃないね凪ちゃん」
『いや……ちょっと』
楽しみだけど、何か厭な予感すんだよなあ。
そんな私の不安もそのままに、王様ゲェムが開催された。
「「『王様だーれだ』」」
「……お、私だね」
太宰さん。
「じゃあ、二番が五番に壁ドンで!」
おおっ、と何人かの声が漏れる。まさかの恋愛系か。私は番号をかくに──ッ!?
『ご、五番です……』
「嘘ッ!?」
「僕、二番です!」
太宰さんが何か叫んでいたが、賢治君が発言した事で全て吹っ飛んだ。お題は壁ドン。
後の展開を予想した何人かの顔が蒼褪めて行く。
「ドンってやればいいんですね!」
違います。
私は壁に凭れる。賢治君は腕を後ろに思い切り振った。待って、壁ドンってそんな反動つける物じゃ──、
ドゴォン!
破砕音が響いた。
私は辛うじて顔を横に向けた。壁だった其処は、大きな凹みが出来ていた。私は床にへたり込む。
『腰、抜けた……』
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「「『王様だーれだ……』」」
「……あら、私ですわ!」
その場の全員が戦慄した。戦慄し過ぎて谷崎君はダラダラと冷や汗を流していた。
ナオミちゃんは少し悩んだ後、笑顔で云った。
「では、七番が一番を王様ゲェムが終わるまで膝の上に乗せて下さいな!」
:::
『クソ恥ずい』
「凪、その……済まん」
私は国木田さんの膝の上で顔を覆った。熱い。恥ずい。死にたい。ヤバい。
……けど何かそれより気になるのが、視線と一緒に送られてくる大量の殺気。怖い。えっ何で。
「「王様だーれだ!!」」
「……私」
鏡花ちゃんだった。
「じゃあ……三番、二番、ハグ」
三度目の正直と云う言葉がある。絶対に信じるな。
「あの……腰、大丈夫?」
『何か誤解を招きそうな云い方ですね。貴方がよりにもよって壁ドンなんかを……!』
私がハグされたまま太宰さんを睨むと、太宰さんは「あはは……御免」と苦笑いで云った。
そろそろいいかと思い、私は離れようとする。
『……あの、太宰さん?』
「……もーちょっと」
太宰さんが耳元で囁く。一気に顔に熱が集まり、先程治った腰がまた抜けそうになった。
約十秒後、太宰さんは物云わぬ屍と成り果て床に転がる事になった。ちゃんちゃん。
海賊狩り VS 銀狼 揚げ鳥様リクエスト→←モッツァレラチィズゲェム 弐 (他にも色々)
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とあるアニメーター - マジですか!!!ありがとうございます!お願いします! (2020年1月21日 21時) (レス) id: 6c92e05c62 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界(プロフ) - とあるアニメーターさん» へえーいいですねえ!やらせて頂きますとも、何かかなり滅茶苦茶な展開になりそうですが……(笑)。 (2020年1月21日 18時) (レス) id: ad65672360 (このIDを非表示/違反報告)
とあるアニメーター - そうですか!良かったです!リクエストで、そうだ、番外編作っちゃおう!と思った今日この頃の第3段を記念して…。みたいな感じで、今日この頃シリーズで出てきた文ストキャラ達をたくさん出してほしいです!こちらも長めになって良いので、よろしければお願いします! (2020年1月21日 18時) (レス) id: 6c92e05c62 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界(プロフ) - とあるアニメーターさん» ええ勿論!ちょっと遅くなるかもしれませんが番外編もとうとう三!……ひええマジかあ。 (2020年1月21日 17時) (レス) id: ad65672360 (このIDを非表示/違反報告)
とあるアニメーター - この番外編、続編行きますか? 続編作って頂けたら、またリクエストしたいです。 (2020年1月20日 21時) (レス) id: 6c92e05c62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白夜の世界 | 作成日時:2019年7月6日 21時