私が山田家だという勘違いが止まらないんだが？【ヒプノシスマイク】

勘違い66 ページ21

一郎side



大きな物音、布が擦れる音、そしてAの叫び声。何度呼びかけてもあいつは返事をしない。


『私は母親なんかに会いたくない!!!』


その言葉の直後切られた電話。
ツーツーツーという音が聞こえても俺は何度も呼びかけた。


返事が来るはずもなく、しばらくすれば虚しい無機質な音も呆れたかのように止まり、画面に映るのはいつものスマホの壁紙の女の子。


俺の大声に反応した二郎と三郎が俺の部屋まで来る。


二郎｢兄ちゃんどうしたの？｣

三郎｢Aさんのこと何度も呼んでるようでしたが…｣


弟達2人のおかげで多少は落ち着いた俺はすぐにAの事を伝えた。


一郎｢Aが攫われた。｣

二三｢!?｣

一郎｢攫ったのはあいつの母親だ。男達を雇っているところを考えると金持ちか、借金などをしているか…いいか、お前ら。絶対にAを助ける。あいつがどこに攫われたか全力で探せ!!｣



二郎｢うん！｣

三郎｢はい!｣


そこからは早かった。山田という名前から最近の金の出入りを探す。金を大量に借りている人物は居ないか、金持ちの中に怪しい動きをしているのは居ないか、


何個かに絞って家系を探る。俺と同い年の娘をもつ人間…





一郎｢見つけた…!!!｣

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