鉛３ ページ5
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王都ミットラス―壁内の王が君臨する政治の中心地のすぐそばに今回の目的地がある。
2週間の休みを勝ち取ってまで後宮へ向かったのだから、何らかの成果が欲しいとノアは身勝手にも意気込んでいた。
あの日ルシャナから噂話を聞いたノアは抑えきれぬ好奇心のまま上官に連続した休みが欲しいと請うたところ、なんと2つ返事で許された。
100年壁が破られていないとはいえ理由も特に問われず許可が出るとはと拍子抜けしたが、日中から酒盛りをしても咎められぬような組織だ、新兵それも追い出し部屋の端女1人どうしたところで問題ではないのだろう。
馬車を乗り継ぎ6日間、腰骨の悲鳴を無視して無事王都にたどり着いた。
後宮はぐるりと城壁に囲まれている。四方の門以外出入りができず、塀の向こうには深い堀が通っており、脱走も侵入も不可能である。
深い堀の下には後宮から抜け出そうとした妃が今も沈んでいると言われている。
出発前、さてどう入ってやろうかとノアは策を練った。
結果兵服で堂々と正門を通ることしか考えつかないぽんこつぶりであったが、奇しくもその作戦は正解となる。
3兵団に謎の解明を依頼していることもあり、門番の兵士に対する目は厳しくなかった。
また、後宮の規模は広大で常時2000を超える官女が闊歩している上基本男子禁制であった。入れるのは、国で最も高貴なかたとその血縁、あと大切なものを失った宦官と呼ばれる元男性だけだ。
つまり兵団の幹部であっても男子は立ち入ることができない。上層部の男たちはやむなく女性兵士に現地調査を頼むことになり、頼まれた女たちはお互いの顔を知る由もなく、侵入は容易になったというわけだ。同士が後宮内を歩き回っていようと怪しまれることはないだろう。
ほっと胸をなでおろしたノアは、足早に中央へ向かった。
宮も棟も部屋もある後宮は、食堂や庭園を含めるとそこらの町よりずっと広い。
中でも中央は上級妃と呼ばれる王の寵愛を最も受けている姫が住まう宮が集まっているだけあって、柱一つとっても洗練されていた。
「お前がわるいんだ！！！！」
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寿司(プロフ) - 如月さん» コメントありがとうございます。お褒めの言葉、とてもありがたいです。続編についてですが修正のため一時公開を制限しておりました。只今パスワードを解除しましたのでお知らせいたします。これからもよろしくお願いします。 (12月15日 22時) (
レス) id: 43549444da (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - とても好きな作品でいつも続きが気になっています。続きが気になって読みたいのですがパスワードを解除することはできないでしょうか？ (12月15日 17時) (レス) id: a8542e33a5 (このIDを非表示/違反報告)
寿司(プロフ) - アイカさん» コメントありがとうございます！拙文ではありますが楽しんでいただけると嬉しいです。 (11月21日 22時) (レス) id: 43549444da (このIDを非表示/違反報告)
アイカ(プロフ) - 自分の好きな漫画のクロスオーバー！！中々ない組み合わせなのでめちゃくちゃ嬉しいです！！ (11月7日 21時) (レス) @page16 id: bda3c5db2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寿司 | 作成日時：2023年10月14日 23時
