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不法侵入のお咎めをなくしてもらうために、ノアは自由の翼を背負うこととなったのだ。
なんとも情けない理由である。
有事には知識や能力を余さず提供することも約束させられ、それだけならまだしもノアにとって最悪だったのが。
「何故あの人の傘下なんだ…」
あろうことかリヴァイの班に入れられてしまったのだ。
ただでさえここには実力者が集っているというのに平凡以下の新兵が調査兵団きっての精鋭部隊なんて勤まるわけがない。というかできることなら務めたくない。
そういうことで
かろうじて生きてはいるが、初日にお前の現状を見せろと実力を披露した時には「お前よく生きてたな」の一言を頂戴し、ここでも言われることは一緒なのかと乾いた笑いを浮かべるしかなかった。
さてもう一つ変わったことといえば、ハンジのところへ出向くようになったことだ。
それもノアが何の気なしに彼女の研究に口を挟んだだけでこうなってしまった。口を挟んだといってもほんの感想くらいのつもりだったのだが。
「それ、夜だったらどうなるんですかね」
これだけで彼女は水を得た魚のようだった。
後日、ノアを突き飛ばすような勢いで抱き着いてきたハンジはちょっとした論文ほどの厚さはあるだろう報告書を持っていて、これからエルヴィンのところへ行くんだと嬉々として少女のようにはしゃぐ様を見せてはスキップしながら去っていった。
何を発見したか知らないが、あれを多忙な団長に読ませるつもりなんだろうかと同情の念を感じた。
しかし同時に分隊長の情熱と子どものような様子を見せられたノアはどこか和んだ気持ちを覚えたのだった。
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寿司(プロフ) - 如月さん» コメントありがとうございます。お褒めの言葉、とてもありがたいです。続編についてですが修正のため一時公開を制限しておりました。只今パスワードを解除しましたのでお知らせいたします。これからもよろしくお願いします。 (12月15日 22時) (レス) id: 43549444da (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - とても好きな作品でいつも続きが気になっています。続きが気になって読みたいのですがパスワードを解除することはできないでしょうか? (12月15日 17時) (レス) id: a8542e33a5 (このIDを非表示/違反報告)
寿司(プロフ) - アイカさん» コメントありがとうございます!拙文ではありますが楽しんでいただけると嬉しいです。 (11月21日 22時) (レス) id: 43549444da (このIDを非表示/違反報告)
アイカ(プロフ) - 自分の好きな漫画のクロスオーバー!!中々ない組み合わせなのでめちゃくちゃ嬉しいです!! (11月7日 21時) (レス) @page16 id: bda3c5db2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:寿司 | 作成日時:2023年10月14日 23時