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鉛11 ページ13

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おもむろに左隣から話しかけられたノアは目を二倍にも見開いてリヴァイを見る。


「喜べ、俺もその性質(たち)でな。普通人差し指にできるはずのものが」

薬指にできやすい。


ガシリとつかみあげられた左手の薬指には4年間の蓄積でつぶれてはできを繰り返したマメの痕がありありと残っていた。

「だ、だからといって」

「それに見てよこれ!字体がやけに右下がりだし、左から右にかけてかすれてる。何よりキミ……左利きだよね?」

押し書きは左利きの特徴のうち最たるものだからねぇと心底満足げに語るハンジを前に今度こそノアは引きつった顔を隠せなかった。


何をきっかけとして目がついたかは分からないが、まず小柄でそばかすの女に目安をつけたのだろう。

文の特徴から左利きの者を調べ上げて、しかも後宮でのあの騒動にノアが交じっていたごくわずかな時間に特異点を見つけて。
そのあとの判断は先ほどのとおりだ。


応接室の前で手をとったのはその特徴を確かめるため―




なんて疑り深いんだ、ってか暇すぎだろ!!




悪態満面の顔つきでハンジを見るノアに、彼女はとどめの一言とウインクをお見舞いした。



「呪いなんてくだらない、だもんね」


「あぁ…はは……」

かくして首を絞められたような気分のノアはとぼとぼとついていくしかなくなったのである。






___________
※押し書き:正式名称ではありませんが、右利きは物を書くとき左から右へ手を引くように動くのに対し、左利きは押し進めていくような動きになるためこの表現をしました。

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寿司(プロフ) - 如月さん» コメントありがとうございます。お褒めの言葉、とてもありがたいです。続編についてですが修正のため一時公開を制限しておりました。只今パスワードを解除しましたのでお知らせいたします。これからもよろしくお願いします。 (12月15日 22時) (レス) id: 43549444da (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - とても好きな作品でいつも続きが気になっています。続きが気になって読みたいのですがパスワードを解除することはできないでしょうか? (12月15日 17時) (レス) id: a8542e33a5 (このIDを非表示/違反報告)
寿司(プロフ) - アイカさん» コメントありがとうございます!拙文ではありますが楽しんでいただけると嬉しいです。 (11月21日 22時) (レス) id: 43549444da (このIDを非表示/違反報告)
アイカ(プロフ) - 自分の好きな漫画のクロスオーバー!!中々ない組み合わせなのでめちゃくちゃ嬉しいです!! (11月7日 21時) (レス) @page16 id: bda3c5db2c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:寿司 | 作成日時:2023年10月14日 23時

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