検索窓
今日:13 hit、昨日:1 hit、合計:119,490 hit

【125】男と女。 ページ39

A(雅臣さん……雅臣さん……雅臣さん!)




ズンズンズン……といった効果音で歩いている。




今日の授業中はその人物のことしか考えられなかった。




教師に質問されても、ぽーっと上の空。




体育の授業では何回転んだことか。




私の珍行動に心配するクラスメイトと、そのわけを知って苦笑いをしている親友。




色んなことがあった1日だけれど、




それも終わってやっと家路につくことができた。



そしてAは現在、




マンションの5階フロア……つまり朝日奈家の共有部分の前に来ていた。




A(……さりげなく、さりげなく雅臣さんの反応を見るんだ!)




ここを訪れた理由は只ひとつ。




雅臣の反応をみるため。





"昨日のお礼"ということで、手には菓子店で買ったチョコレートを持ってきた。



深呼吸を1回……




いや10回繰り返す。




そして震える指でインターホンをおした。




?「はい?」



応答の声。



残念だが、それは雅臣のものではなかった。




A「Aです」



?「今、開けるから待ってて」




扉から出てきたのは、 Tシャツにジーパンといったラフな格好の男。



彼はAの顔を見るなり、とびきりの笑顔をつくった。




椿「Aちゃん☆ どーしたのー? もしかして俺に逢いにきてくれたの!?」



A「……椿さん」




元気で明るい声優のお兄さんは、今にも飛び付いてきそうだった。




A「今日はその……雅臣さんに用事がありまして……」



椿「雅兄?」



椿の眉が片側だけ上がる。



どうやら違和感を感じたようだ。




椿「雅兄だったら、さっき弥と子供番組の観覧会に行ったけど……伝言つたえておこっか?」




帰りは遅いよ__と言葉を続ける。




A(……なんだ、居ないのか雅臣さん)




しょんぼり。



椿「……?」



A「あ……いえ、その……雅臣さんに昨日のお礼をしたくて……」



椿「お礼?」



A「えっと……じゃぁ……いいです。また来ます。あ!こ、これ。チョコレート! 良かったら皆さんで‼」



椿「……ありがと」




そう言うと、走るように去っていくA。




Aのはじめての恋愛アタックは__空振りに終わった。




そのころ、



残された椿は、様子のおかしいとAと、手の中にあるチョコレートの包みを交互に見て



椿「……お礼って……なんだよ?」



と、呟くのだった。

【126】明日へと→←【閑話】絵麻のクラスメイト



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (176 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
483人がお気に入り
設定タグ:ブラコン , BROTHERSCONFLICT , ブラザーズコンフリクト   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

美優 - 雅臣が何て言ったのか、これからの話が凄く気になります。更新頑張って下さい! (2018年3月19日 10時) (レス) id: 79c6c44529 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すっごく面白いです。更新待ってます!! (2017年9月25日 7時) (レス) id: e2830e86e4 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になるのですが、このストーリーはこれで終わりなのでしょうか? (2017年3月7日 20時) (レス) id: 4e8990689c (このIDを非表示/違反報告)
☆NATU☆ - この小説大好きです。これからも応援しているので更新頑張ってください!! (2016年10月27日 17時) (レス) id: 1d0876d3b6 (このIDを非表示/違反報告)
智代 - 続ききになるなー!これからも応援してます! (2016年7月16日 23時) (レス) id: a125dbb856 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あややん | 作成日時:2014年11月3日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。