【ﾌﾞﾗｺﾝ】part３千秋の妹が色々とヤバイのだが…

【103】素直すぎだろ ページ14

〜〜〜side風斗〜〜〜〜〜〜




Aが玄関から出ていった後も、風斗はまだ笑い続けていた。



風斗(……マジで信じてたなんて、あいつ)




『自分で選んだ道だけど、僕はそういった家族イベントにはほとんど参加できないんだ。だから食べ物だけでも、皆と同じものを……』




一昨日の学校で自分が言った台詞。




あれは単なる演技だったんだけど、本当にAが信じるとは思っていなかった。




風斗(……あいつ、僕の表の顔と裏の顔を知ってるのに)




まさか、スープまで用意してくるとは。




しかも『淋しいと思ったときに飲め』とか




風斗(……マジで笑えるんだけど！)




素直すぎだろっ、あいつ。




あんなの『アイツが作った』サンドイッチが食べたいがための、ただの適当な理由付けに決まってるだろ。




マジで僕が花見に行けないのを淋しいと思っているなんて……





あの姉さんよりも鈍感なのか？





ほんっと、笑える。






風斗(……こうなったら、僕もそれなりのお礼をしなきゃならないよね)




Aから貰った紙袋を持って、ほくそ笑む風斗。




なんだか今日は、




いつもより仕事が頑張れそうなそんな気分…






〜〜〜side風斗 終わり〜〜〜

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