水曜日【赤司征十郎】

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黄瀬は部活終わりの疲れを感じさせない元気さで黒子に、
「後でみんなでコンビニに寄らないか」
と誘っていた。

いつも黄瀬を見ると少しだけ鬱陶しそうな顔をする黒子だが、今日はそれが顕著に出ていた。


今日の練習はいつもよりハードだったからきっと疲れているんだろう。まあ無理はないか。


「いえ、今日はまっすぐ帰ります。」

「あれっ、なんか予定でもあるんスか？」

「...内緒です。」

「ええ！俺と黒子っちとの間に内緒事なんてあるんスか！？」


大げさに驚いて見せる黄瀬に黒子は溜め息をつきながら
「たくさんあるに決まってるじゃないですか。」
と冷たくあしらった。

ガーンという効果音が聞こえてきそうなくらいに落ち込む黄瀬を慰める者はいなかった。


そんな時、黒子の携帯に一本電話がかかってきた。



「もしもし。もう大丈夫なんですか？


_______あずきバーですね、分かりました。」



黒子が電話を切ると黄瀬に
「すいません、やっぱりコンビニ行きます。」
と言った時の黄瀬の喜びようは凄まじかった。さっきまであんなに落ち込んでいたのに、表情が一瞬でぱぁっと明るくなった。


そんな黄瀬を見て、黒子は呆れたようにほんのり笑った。




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