８羽 ページ9
貴「はぁ、、、。終わったぁ、、、。真白、俺はこれから先、どうやって生きていけばいいんだ。」
真白と私は２人きりで教室にいた。
真白「そんなに深刻に考えなくてもいいと思うな。だって、女の子っぽいって受けてるし、みんな自分で思ってるより全然思ってないし。」
貴「あのなぁ！！」
真白「あのなぁ、俺の前では男になろうとするのやめろ。俺の中ではお前は女だ。」
私は何も言い返せなくなった。
貴「やだね。これが私だもん。私はアイドルになりたくて無理やり男装しても入りたかったしなりたかったの。そのために入ったの。編入試験だってほんとなら受からなかったけど、死ぬほど勉強してやっと入ったの。そんな簡単に鎧を脱ぐわけにはいかないの。真白の親切は感謝してる。でも、私には私の考えがあるのよ。」
真白「とかいいながらも今は女の子だろ？」
私は思わず手で口を塞ぐ。
真白「いいんだよ。それで。ほら、部活行こ。」
演劇部
貴「ちゃーっす。」
渉「ようこそ、ひびきわたるのショーターイムへ！」
貴「北斗先輩、今日はなにをやるんですか？」
北斗「そのことだが、脚本を作ったが、主人公の女の子役がいなくてな。迷っている。」
絶対これ、先輩しくんだだろ。
明らかにそうに決まってる。
貴「一ついいっすか。みんなして俺に視線を向けないでいただきたい。絶対俺はやらねーからな。」
北斗「頼む。こいつがやるととんでもないことになるんだ。お前しかいないんだ。お願いだ！頼む！」
あの北斗先輩が頭を下げてきた。
これは断れるわけない。
貴「仕方ねぇな。やりますよ。今回だけですよ。どうせ、コンクールですよね？あの有名な。」
北斗「ありがとな。そうだ。コンクールで上映する劇だ。」
私はまさかこの学園で女になるときがくるとは思いもしなかった。
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作者名：赤羽アオカ | 作成日時：2016年9月30日 8時
