【金カム】超絶社畜がトリップしてイキイキしだす夢小説 (ページ12)

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１ー１０ページ12

「どこに連絡をとればいいんだい？」

『はい！』

男の声に意識を戻す

『…えと、東京の両親にお願いします』

「東京？」

『はい』

「それなら手紙を書こう。残念だけど北海道から東京には電話は繋がらないんだ」

『この電話が…ってことですか？』

「どこの電話もさ」

電波が通じないということだろうか
それともアイヌの人だから知らない可能性もある

『確かにボタンとかないですもんね。これじゃあ電話番号も押せませんし』

穏便に刺激しないよう話を合わせよう
郵便局に行けば電話が借りられるかもしれない

「東京にはボタンが付いた電話があるのかい？」

『はい。番号を押すと登録された場所にかかるんです』

「局を返さずとは、それは便利だ」

話しながら歩き出す後ろに続き郵便局へ
多少の人が忙しそうに出入りしていた

『………』

電話をしている人間に目をやる
公衆電話と似たりよったりでボタンは無さそうだ
いっそスタッフに事情を話してしまおうか

いい年して財布もスマホも無く東京から北海道まで来たと言って信じてもらえるかと考えてしまうと信じてもらえそうになく通報されそうだ

なら騒ぎにしないよう自ら警察署に行きたい

「紙を買ってくるから待っていなさい」

『ありがとうございます』