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「なにを悩んでいるのかねAちゃん」
「!?、?ひえっ!、」
「おーおー可愛い悲鳴だねぇ」
人が真剣に悩んでいる所に突然聞こえた絵心さんの声。
驚いてひっくり返りそうになってしまった。
「なんですか、ここ、私の
「分かってるって。用があるからわざわざきてやったんだよそんな邪険にするな」
つれないなーもう、なんて言いながら私のデスクの上に置いてあった干し芋をひょいぱく、と食べる。自由人かよ...。
「Aちゃん、次の第4試合、現場に出てもらおうか。」
「...へ??...なんでですか?急に」
「ふん、気になるんだろう、その少年が」
ぴ、と選手のデータがまとめられた紙を奪われる。
「右膝前十字靭帯断裂。半年以上に及ぶリハビリの末、現在は回復済み。
が!その後試合で活躍した経験は無し。走れなくなった天才。
こいつの才能が生きるか、死ぬか。
Aちゃんの出番だろう??こういうのは」
「......」
「別に何かしろって言ってる訳じゃない。選手への肩入れは良くないからな。ただ!!!」
ニヤ、と絵心は笑う。相変わらず寒気すら感じる笑顔だ。
「せっかくここに来てくれたんだ。君の勉強の機会を奪うのも可哀想だしね。ある程度の自由は許してあげるよ。
Aちゃんも気になって仕方が無いって顔してるしね」
こいつは、なんだかんだ言って私のことを見ているのか...分かっているのか、
「勿論マネージャーとしての仕事はこなしてもらうよ。それじゃ、よろしく〜」
ひらひら、と手を振りながら私の部屋を出ていった絵心。いつだってあれはこっちの調子を狂わせてくる。
『私のために』なんて口では言っているけれど、絵心さんは絶対に他人の為に何かを犠牲にしたりしない
でも彼の走る姿を見たい、と思ってしまっているのもまた事実だ。
青い監獄に来てからというもの、ずっとアイツの策略に乗せられているようで少し癪だけれど、
ここは絵心の策略に乗ってやる。
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幸せうさぎ(プロフ) - サーマルさん» サーマルさん。コメントありがとうございます!!まだまだ千切くんの登場シーン少ないのでこれからどんどん増やしていきたいと思ってます!千切くんとの仲がどうなっていくか、是非これからも見ていただけるとうれしいです!!! (2022年12月21日 23時) (レス) id: b10acb6a2f (このIDを非表示/違反報告)
幸せうさぎ(プロフ) - みりかさん» みりかさん。嬉しいコメントありがとうございます!!なるべくサクサク続き書いていこうと思っているので是非これからも見ていた抱けると嬉しいです(՞ ܸ. .ܸ՞) (2022年12月21日 23時) (レス) id: b10acb6a2f (このIDを非表示/違反報告)
サーマル - コメント失礼します。最近ブルーロックにハマり色々な小説を探していた所、こちらの作品を見つけました。推しである千切くんとの描写が多くて嬉しいです。今後の展開も楽しみにしています。 (2022年12月21日 17時) (レス) id: f29b2f6f74 (このIDを非表示/違反報告)
みりか - とっても面白いです!!続き楽しみにしています!!✨️✨ (2022年12月17日 20時) (レス) id: 17b40665d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:幸せうさぎ | 作成日時:2022年12月14日 0時