衣更先輩を見つけたい! ページ27
いつも通り教室に入り、皆に挨拶をし、朝のHRを終え、そこから時は流れ昼休み。
『今日も衣更先輩のところに行ってきます!』
司「頑張ってください。」
『ありがとう!』
(今日も衣更先輩と昼ご飯食べれるかな〜?)
スキップしながら2ーBに向かった。
IN 廊下
2年生の教室の近くまで来たので、周りを見て衣更先輩を探す。
(いないなー?・・・あれ、あの後ろ姿ってもしかして)
赤紫色の髪は私の知る限りじゃ学院の中に1人しかいない。
『衣更先ぱー・・・い、』
最初は元気よく声を出せたのに対し、後半は小さく弱々しい声が出た。
(衣更先輩と一緒に話してるのって、あんず先輩?)
私よりも可愛くて、女の子らしくて、頼りになるあんず先輩。
そして、あんず先輩と楽しそうに話してる衣更先輩。
『・・・・・・・・・。』
そんな2人の間に私が入る隙間なんて1mmもなくて、なんだか悔しかった。
(あぁー、いいな、同じ学年って。「年の差」っていう壁はこんなに大きかったっけ。)
気のせいかもしれないが、衣更先輩の対応の仕方が私に対してと違う気がする。
話し方なのか、声の柔らかさなのか、眼差しなのかはよく分からないが。
私に対しては少し素っ気ない気がする。
(そっか、あんず先輩はプロデュース科ができた時からいたんだんだ。私より衣更先輩と過ごしてる時間が長いのか。信頼関係が私との比じゃないんだ。)
私が夢ノ咲学院に来たのはTrickstarが革命を起こしてから少し後のこと。
学院に入った理由は、よくある親の事情というやつだ。
(もしかして、衣更先輩はあんず先輩のことが・・・・・・・・。)
ふと、そんなことが頭をよぎる。
(なんか、お昼ご飯に誘う気なくなっちゃった。)
『帰ろう・・・。』
ボソッと呟いてその場を後にした。
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作者名:するめ | 作成日時:2022年2月21日 20時