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「あー、疲れたっ…」
体育祭が終わり、教室に荷物を取りに行ったとき。
朔間が机に突っ伏してそう言った。
俺は見なかったフリをして帰ろうと、カバンを取って教室を出ようとした。
「ねぇ臣帰るの?」
スクバの端の部分を掴まれ、足止めを食らった。
「帰る。」
「えぇやだ、もうちょっと残ろうよ。」
「いや、帰れよ。」
「いいじゃん!ね?」
これでスクバを置いてしまう俺も、大概バカだと思う。
「やっぱ臣優しい。」
「そんなこと俺に言うの朔間だけ。」
「ぇぇほんと!?嬉しい!」
「……は?」
もう2年目だって言うのに、朔間の思考はどこまでも読めない。
「私だけが臣は優しいこと知ってるみたいで嬉しいじゃん!」
「朔間に優しくした覚えはないけど。」
全く素直になれない。
いや、それどころか刺々しくなってしまう。
好きってちゃんと分かった途端、
朔間が急に女に見えてしまうのもどうにかしてくれ。
「ふはっ、何それ!いつも私にカマってくれるじゃん!」
どうしてこの生き物はこんなにも素直なんだろう。
でもまぁ、
そんなところに惚れていたのかもしれない。
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ミオ(プロフ) - 漆原さん» 通知で飛んできました!笑こちらこそお付き合い頂きありがとうございました!!! (2020年7月16日 0時) (レス) id: 4065260f63 (このIDを非表示/違反報告)
漆原(プロフ) - 完結おめでとうございます!尊い可愛い良かった、ととても素敵な作品に出会えて良かったと思いました。更新お疲れ様でした。ありがとうございました! (2020年7月16日 0時) (レス) id: ed7638bb80 (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - ありがとうございます!!頑張ります!! (2020年7月3日 14時) (レス) id: d5bc6df56e (このIDを非表示/違反報告)
漆原(プロフ) - さくさくコンビめっちゃ可愛いしストーリーも面白くて好きです!これからも頑張ってください!応援してます! (2020年7月3日 14時) (レス) id: ed7638bb80 (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - さくみさん» きゃああ嬉しいです!ありがとうございます!これからも頑張ります!! (2020年5月23日 9時) (レス) id: a31c000f06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミオ | 作者ホームページ:I don't have.
作成日時:2020年5月18日 13時