混 ぜ る な 危 険 【佐久早聖臣】

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放課後、誰もいなくなった教室。







机に突っ伏して規則正しい寝息を吐く朔間。







まだ明るい17時半。







こういうのを、青春って言うのかもしれない、




なんて思った。







通常授業の日の最終下校時刻は20時。







しかし今日は17時。







最終下校時刻は30分も前に過ぎていた。







先生たちも打ち上げとか行ってるんだろうな。







「朔間。」







名前を呼んで肩を揺らす。







「ん、臣…」







触れてしまった肩に、咄嗟に手を離した。







また、無意識に…。







「もう5時半じゃん。」





「お前が1時間も寝てるからだろ。」





「え、ずっと一緒にいてくれたの…？」





「先帰ってたほうが良かった？」





「いやいやいやいや！！」







照れたように下唇を噛む朔間。





多分、コイツは照れたり恥ずかしいときに下唇を噛む癖がある。








そんな行動が俺に不意打ちを仕掛ける。







「ああそれとお前、打ち上げ誘われてた。」





「打ち上げ？」





「ああ、7時から駅前の焼き肉だってよ。」





「ふ〜ん」








珍しく興味の無さそうな返事。







「早く帰らないと行けなくなるぞ。」





「え？行かないよ？」





「え？」







いや、打ち上げとか張り切って行くタイプだろ。







「だってどうせ臣も行かないでしょ？」





「俺はそういうの好きじゃないから。」





「臣がいないならいいよ別に。」





「あ、そう。」







そんなこと言うな。







期待、するだろ。







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