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「...っていうことがあって...」




「う〜ん!!やっぱり団子は稲妻のが1番だな!」




「なぁ旅人?」





「そうだねパイモン」




「ちょっと2人とも、真面目に聞いてください!」








晴れ晴れとした空気に暖かく穏やかな風が音を立てて吹いている





その空間からは3人の話す声が聞こえてきた






「私、あの後ちゃんと考えて気づいたんです」





「よく見たら全くの別人だったって....」





頬を赤らめてやってしまったとばかりに顔を手で覆うAの横には美味しそうに団子を頬張る友人の旅人とパイモンがいた





「初対面の方に...あんな...あんなことを私は...」




「仙人として不甲斐ないです...岩王帝君に顔向け出来ません...」




「稲妻に鍾離はいないから安心しろA」




「それに、オイラだって清心をスイートフラワーだと思って食べちゃったこともあるぞ!」





「あの時は甘雨になった気分だった...」





「パイモン、それ全然フォローになってないよ」





「なんだって!?」





微笑ましい会話をしている2人を見ると、なんだかこちらまでそんな気分になってしまう





旅人とパイモンはAにとって数少ない貴重な話し相手だ





こんなやりとりしかしなくてもAは2人と話す時間を大切に、有意義に思っていた








「じゃあなんでAは自分が探してる人だって思ったの?」






団子にしか興味が無いパイモンを横目に旅人とAは話を進める







「確かに似ていたんです」






「どこか懐かしい気がして...」






何かを思い出すように話すAを話を聞いていた旅人とパイモンは不思議そうに見つめた








少しの沈黙が流れ、はっとしたように声を出す









「...すみません、こんな話をしてしまって」






「そろそろ仕事に戻らないと」





「あぁ!またいつでも相談に乗ってやるからな!」





「パイモンは団子食べてただけでしょ...」






「ふふ、ありがとうございますパイモンさん旅人さん」















2人を見送った後、縁側に1人で座ったAは静かに神櫻を見上げ、今朝起きた出来事をもう一度思い返していた

陸→←肆



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作者名:ねね | 作成日時:2023年12月4日 22時

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