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弐 ページ3
「眠い...」
彼女は眠たそうにしているが、毎日やってきた事はそう簡単に忘れられない
慣れた手つきで箒を動かす鳴神大社の巫女、Aは今日もせっせと自分の仕事をこなす
早朝に参拝に来る人など滅多に居ないため眠気も覚めた上機嫌なAの鼻歌が聞こえてくる
桜の花弁を巻き込む冷たい風が音を立てながらAの頬を撫でる
「(なんだか今日は風が強い..)」
「...そういえば、貴方との約束を交わしたのも今日のような風の強い日だったでしょうか」
「ふふ、思い出してしまいますね」
表情には笑みを浮かべているがどこか泣き出しそうな顔をしているAは我に返って自を制す
「ダメです、思い出さないようにしていたのに...」
「そろそろ仕事に戻らないと、八重宮司様にサボりと疑われてしまいます」
そう言って仕事を再開しようとしたAの耳に
懐かしい下駄の音が聞こえてくる
「...?」
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作者名:ねね | 作成日時:2023年12月4日 22時