決意 ページ23
さとみside
付き合ったからって何かすぐに変わる訳ではなくて。だからこそ、その変わらなさに甘えてしまいそうになる。
こ「ねぇさとみくーん」
さ「なんだよ」
こ「海が冷たいんだけど」
さ「いつもだろそんなの」
普通の友人への受け答えも、いつもより突き放すように言ってしまってないか…、今までは良きライバルだったことが今では"好きな人の恋人"という立ち位置にいること。
この結果はこれまでの俺が招いた結果だ。
『さとみ?』
さ「んぁ?ごめん」
『なんだこいつ』
睨んでるくせに、少し口元は笑ってる。俺も同じ。
だからどんどん堕ちていくんだよなぁ
だけど、俺にはもう一人向き合わなければならない奴がいる。
杏「…で、水色ヤギくんの勝ちなわけだけど桃色の猫ちゃんはどうなの?」
さ「どうって」
杏「背中は押したでしょ。そこに応える義務はあるんじゃないの?答えるのか、応えるのか、は決めさせてあげる」
そうだな、と少し口を開くと力を入れてそのまま真っ直ぐに見つめる。海と同じでふわふわな髪の毛で普段は美人のくせに、こういう時の美人は怖い。
怖気付いてる暇なんてないけれど
さ「…今回の件、期待は裏切ってごめん。」
杏「謝るくらいなら参加しなきゃ良かったのに、これ以上海の幸せを邪魔しないで」
そこには強い怒りがあった。
けれど、その怒りは俺に向けられているのではなく俺を見透かして何かを見ているような…そんな静かな怒り。
さ「最後まで聞けよ、期待
杏「謝ったあとの会話で何があるって言うの」
こたえる義務があるって言ったのはそっちだろ。だから、
さ「俺は──────。」
杏「!そんな選択…ね、どうなるか良い方向に動くことを期待してるわ」
赤髪の魔女はそう言って笑った。
髪を翻してあいつの元に寄っていく姿を後ろから眺めながら、俺は静かに掌をぎゅっと握りしめた。
不穏系→←すっごい腹が立ってもなんか許しちゃうヤツっているよね
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オオイヌちゃん(プロフ) - 萌香さん» わわ、ありがとうございます🙇♀️完結まで頑張ります😊 (1月6日 11時) (レス) id: e0f8d1141d (このIDを非表示/違反報告)
萌香(プロフ) - 全て読ませていただきました!素敵な作品をありがとうございます…!更新頑張ってください! (1月4日 23時) (レス) id: fdc1c3182a (このIDを非表示/違反報告)
オオイヌちゃん(プロフ) - 七星 麗華@???,??,??さん» ありがとうー! (11月23日 16時) (レス) id: e0f8d1141d (このIDを非表示/違反報告)
七星 麗華@???,??,??(プロフ) - 更新ありがとーっ!今回も最高だった! (11月23日 12時) (レス) @page20 id: 50853c9852 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ☆まろ所属。紫月まろ。@完結後転生。(プロフ) - オオイヌちゃんさん» 確かに!更新ありがとうございます。とっても面白かったです! (9月7日 7時) (レス) @page10 id: 8001bcdca9 (このIDを非表示/違反報告)
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