29話 ページ30
新学期が始まる前日には人気のなかったスリザリンの談話室も少しは賑やかになっていた。
もちろんドラコやパンジーも戻って来ている。
嬉しい気持ちの反面、やたらと多い自慢話に疲れていた。
新学期が始まり、私は以前より図書館を利用することが多くなった。
この日も本を返しに図書館に向かっていた途中だったのだが角を曲がったときにちょうど誰かとぶつかった。
それも結構な勢いで。
私は直ぐに立ち上がり本を拾ったがぶつかってきた当の本人は立ち上がろうとしない。全くどういうことなんだ、と思いながらぶつかってきた人物を確認する。
その相手はグリフィンドールのロングボトムだった。
『ちょっと、大丈夫？』
立ち上がる気配がないので手を差し出すが、彼はそれを受け取ることなくただ私をみて肩を震わせていた。
ぶつかってしまった相手がスリザリンだから余計に恐れてしまっているのだろう。
「ご、ごめんなさい、！｣
ともかく寮に帰ろうとしているのだろうが、なかなか立ち上がれずに焦っているロングボトムの表情は、酷く怯えていた。
私は胸ポケットから杖を出し、足の方に向けて呪文を唱えた。攻撃的な魔法を使うのかと思っていたのか、ロングボトムは身を縮こませていたが、直ぐに異変に気付いて目を開いた。
さっきまでピッタリとくっついていた両足がパッと離れたのだ。
『誰にやられたのよ』
私が呆れた様子で聞くと彼はおぼつきながらも答える。多分これが初めてのことではないのだろう。
「マ、マルフォイ､､､｣
ドラコの名前が出てきた瞬間、「またあいつか…｣という顔をしてしまったのが自分でもよくわかった。
『あなた、ドラコにからかわれるの何度目？そろそろ立ち向かってみたらどうなの』
「い、嫌だよ､､､これ以上面倒はイヤなんだ｣
『そう、仕方ないわね。一つ教えてあげる。
これ以上面倒をおこしたくないなら尚更立ち向かわなきゃダメ。そもそもドラコがロングボトムに執拗に絡むのはあなたのことを自分より下に見てるからよ。
でも、そうさせてるのはロングボトム自身。
もっと自分に自信持ちなさいよ。
あなた良いもの持ってるんだから、ね？』
そう言って愛想笑い程度に微笑む私をみて何を感じたのか、ロングボトムは大きく頷きそのまま寮へ戻って行った。
後にグリフィンドールの一部で彼女の評判が上がったのはここだけの話。
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lkwisterven - みかーんさん» 変人だと思われないよう気をつけてくださいな (2019年10月14日 2時) (
レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
みかーん(プロフ) - ありがとうございます、、ハリーとの絡みで発狂しときます() (2019年8月23日 19時) (レス) id: a1d3a60057 (このIDを非表示/違反報告)
みかーん(プロフ) - ハリー落ちの無さにいつも絶望してるのでお願いしたいですむしろ全員オチでも全然見ます(私2推しがセドリックで..w) (2019年8月18日 7時) (レス) id: a1d3a60057 (このIDを非表示/違反報告)
月輝 ひのか(プロフ) - みかーんさん» ありがとうございます！ボチボチ頑張って行こうと思います笑 主も結構ハリー好きなのでオチどうしようかなぁ、って思ってるんです。もう全員オチにしようかn(((殴っ (2019年8月16日 11時) (レス) id: 461cc503e4 (このIDを非表示/違反報告)
みかーん(プロフ) - 次回も楽しみにしてます是非ともオチをハリーに.. (2019年8月16日 8時) (レス) id: a1d3a60057 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月輝ひのか | 作成日時：2019年5月12日 21時
