episode6 ページ8
近藤さん、総悟を除く1番隊、2番隊から10番隊は今日から2週間程遠征に行く。
目的は、異国の王子の護衛。
今屯所に残っているのは、俺と総悟、山崎。
そしてAだ。
俺は仕事(近藤さんと総悟が溜めたもの)を理由に断った。
総悟は護衛という任務に向かなさすぎる性格のため、俺と近藤さんで話し合って決めた。
山崎は、明後日から張り込みがあるため、ここに残ると言った。
もう夕刻だ。そろそろ日が暮れるだろう。
山崎は先程から電話をしている。
談笑する山崎に、俺は少しだけ苛付く。
後で1発殴ろう…と思っていた時。
「ッ!?マジですか!?」
明らかに山崎の声の調子が変わった。
先程とは打って変わって、何やら深刻な話をしているらしい。
山崎が発するただならぬ雰囲気に、
寝ていた総悟までもがアイマスクを取って山崎の様子を伺っている。
電話を切った山崎から告げられたのは___
「副長ッ!沖田隊長ッ!大変です!!
たった今ここを攘夷志士が襲撃するという
情報が入りました!!!!」
月明かりに山崎の汗が光る。
「っな…!?」
驚きのあまりアイマスクを落とす総悟。
俺はすぐさま叫んだ。
「Aッ!!!!部屋の中に居ろ!!!!
絶対に出てくるんじゃねェぞ!!!!」
「っ……!!」
Aは全てを察したように頷いて、するりと
副長室に入って行った。
「総悟!!山崎!!一つだけ言っておく!!
……絶対死ぬんじゃねェぞ!!!!」
「はいッ!!!!」
「言われなくたって分かってまさァ!!!!」
その瞬間。
「天誅!!!!」
……早速来やがった……!
「行くぞ!!!!」
俺達は駆け出した。
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作者名:祐衣ヾ(*ΦωΦ)ノ土方love | 作成日時:2017年8月3日 15時