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「…えっと…丸、ちゃんと…帰る、から…先に…」
「何?丸山と帰るから俺はいらんって?」
泣き出しそうな顔で丸山の影に隠れる大倉に、きつく当たったらあかんなんて分かってるけど、一度湧き出た感情は歯止めが効かんくて。
「そ、そういう訳じゃ…」
「飯もまともに食えてないお前が戻ってきたところでなんの役に立つねん」
「…ごめ、なさいっ…」
違う。泣かせたい訳ちゃう。
俺の目を見ることもなく、ただ丸山の服を掴んでる大倉にイライラしてる自分の気持ちに整理が追いついてないだけ。
…ただ、ちゃんと俺の目を見て欲しいだけ。
「…大倉と、二人にしてほしい」
思わず出た俺の言葉に目を見開く大倉に対して、丸山は何故か満足そうに微笑んでる。
「ほな、僕はお仕事に戻りますね」
しがみついた大倉の手を解きながら丸山は大倉に微笑みかけるけど、大倉は必死に首を振る。
「…いやっ、嫌やっ…」
丸ちゃん…って請いながら未だに丸山の腕を離さへん大倉の腕を掴む。
肩を震わせて腕を引こうとする大倉と目を合わせる。
「…おおくら」
お願いやから。こっち向いてほしい。
そう願ったのが届いたんか届いてないんか、俯いた大倉はゆっくり丸山から手を離す。
「…大倉と、ちゃんと話がしたい」
大倉の顔を下から覗き込むと、戸惑いはしてるけどちゃんと俺の目を見据えてる。
久しぶりにちゃんと見た大倉の顔は酷く疲れてて、胸が痛んだ。
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神流(プロフ) - yume.no.さん» コメントありがとうございます!続編でも楽しんでいただけるように頑張ります! (2018年6月14日 22時) (レス) id: 04abcd0b9d (このIDを非表示/違反報告)
神流(プロフ) - (名前)ゆーきゃんさん» ありがとうございます!従順わんこは、大学生の間に出来上がっておりました...笑 踏み込んだイチャイチャ...書けるように頑張ります!書きたい踏み込んだやつ書きたい…!笑 (2018年6月14日 22時) (レス) id: 04abcd0b9d (このIDを非表示/違反報告)
yume.no.(プロフ) - はじめまして♪このお話大好きで更新されるのを楽しみにしていました!!終わってしまったときは寂しかったですが、本編後の話も見られるということでとても嬉しく思っています!また楽しみにしてますね♪ (2018年6月11日 19時) (レス) id: 716f977705 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ゆーきゃん(プロフ) - 神流さん» 「始まりの日」読みました!大倉くんの一目惚れだったとは、、、意外でしたー!だからあんなに従順だったのね笑 続編、嬉しいです!楽しみに待ってます!二人のもうちょい踏み込んだイチャイチャとか、期待していいですか?! (2018年6月11日 19時) (レス) id: 9b0edcc515 (このIDを非表示/違反報告)
神流(プロフ) - (名前)ゆーきゃんさん» 返信遅くなってしまい申し訳ありません。終わっちゃいました…作者ながら自分が悲しくなってしまい、続編を作成するに至りましたので、楽しみに待っていただけたらとても嬉しいです(^^) (2018年6月11日 17時) (レス) id: 04abcd0b9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神流 | 作成日時:2018年4月30日 17時