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トト子ちゃんの言うとおり、今回は普通に私服で行くことにした。
『お祭りで1回浴衣姿見せたんだし、今度は可愛いAの私服姿見せてきな！』
と言われ、トト子ちゃんと一緒に着る服を選んだんだけど…
普段は着ないようなそんな服装になってしまって、少し恥ずかしい。
上も下も全部タンスの奥に仕舞い込まれてたような、どこで買ったのかも定かではない服たちばかりで。
トト子ちゃんからは可愛いと言われたが、自分からしてみたらこんな女子力高めなの私には似合わないと思う。
待ち合わせまであと5分。
多分、今回も彼は私服なんだろうなと想像する。
「Aちゃん！」
「あ、」
前から小走りでやって来た彼に笑顔を返す。
まだ約束の時間じゃないからそんな急がなくても大丈夫なのに。
「やっぱもう来てたか〜Aちゃん早いな〜」
「そう？これが普通だと思うんだけど…」
「いやまぁそうなんだけど、そうじゃなくて、」
ゴニョゴニョし始める彼を、頭にはてなマークをつけながら見つめる。
なにか間違ったことでも言ったかな？
「と、とにかく！行こうぜ！！」
「え、あ、ちょ、」
いきなり手を握られ、改札口に連れていかれる。
突然の彼の行動に少し戸惑い、少しの間繋がっている私の手と彼の手を見つめてしまった。
まぁ改札通る時に離れたんだけども。
「今日は必要なもん、全部持ってきた？」
「うん、ちゃんと確認したから。大丈夫」
「なら良かった」
「気にしてくれてありがとね」
「いや、ただまたパシられるのは御免なだけ〜」と意地悪っぽく彼に言われる。
それに対して「いや違うでしょ」とすかさず反論した。
あれは自分から行くって言ったんだから、パシリではない。
「へーそんなこと言っちゃうんだ〜？じゃあもう買いに行ってあーげない！」
「別にいいよ？頼まなくても自分で買いに行けるし」
「…………」
「……っていうのは嘘だよ。あの時はほんとにありがとう。自分から買いに行くとは思わなかったけど、でも、すごい助かったよ。」
くだらないお遊びのような口喧嘩もどきをしつつ、最後に微笑みながらお礼を言ってホームに立つ。
「くっそ……なにそれ反則だろ………」と悔しいのかなんなのかよく分からないことを彼は呟いた。
そんな彼を見てふふっと小さく笑う。
夏休みも、夏も、
もう残り半分を切った、のに、
それでも尚、外は蝉の鳴き声で溢れかえっていた。
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れな(プロフ) - しっぽうさぎさん» 素敵な感想ありがとうございます！とっても嬉しいお言葉ばかりで…書き手冥利に尽きます´ `* これからもまったり更新ですが最後までよろしくお願いします！高校時代はまだ公式さんから何も言われてなかったので、自由に想像しながら書けてたんですけど…焦ってます；； (2019年2月16日 9時) (
レス) id: f22e3e55d7 (このIDを非表示/違反報告)
しっぽうさぎ - 読み始めた瞬間『あ、この作品好きだ。』と感じました。久々の感覚と、久々に好みな作品を見つけられて最高に嬉しいです。関係無い話ですが、私も前におそ松さんの学生ストーリーの作品を作って、あら公式と違うわとなりました。…共感です。笑 (2019年2月14日 18時) (レス) id: dc9d359d93 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 来夢*ﾟさん» 初めまして。素敵な感想ありがとうございます！キュンとくる内容になってるか微妙だったのでそう言って貰えてとても安心してます。のんびり更新な感じではありますがどうぞ最後までお付き合いよろしくお願いします ^ ^ (2018年5月6日 6時) (レス) id: f22e3e55d7 (このIDを非表示/違反報告)
来夢*ﾟ(プロフ) - 初めまして。学生特有の甘酸っぱい恋物語に当方毎回楽しみにしながらキュンキュンさせてもらってます(〃ω〃) これからも頑張ってくださいね。応援してます！ (2018年5月5日 16時) (レス) id: 522dbc585e (このIDを非表示/違反報告)
万珠沙華(プロフ) - レスありがとうございます！！ (2018年4月22日 20時) (レス) id: a8300dcf2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れな | 作成日時：2018年4月19日 19時
