一般人ですが"飛車"になります。 (ページ17)

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その後は特に面白いこともなく、私は授業を睡眠時間に費やしていた。だってわかんないんだもん。意味わかんないよ。数学とか見た事ない式いっぱい出てくるし。

え？自己紹介？そんなの省かれたよ。合理的じゃないって。

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朝のこと＿＿＿＿

無事に教室にたどり着いた私はワクワクしていた。
けれど、私は教室に着くまで捕縛武器で縛られていた。

やっと解放されたと思えばさっさと席に着けと言われた。

相澤『授業始めるぞー、Aの席は八百万の後ろだ。』

貴『え？自己紹介は？私転校生だよ？？』

相澤『合理的じゃない、省いてHR始めるぞ。』

後ろから誰だテメーのとか言ってる声が聞こえた。
けど、先生が個性を使うとみんな静かになった。

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そんなこんなあって、休み時間は誰も声掛けてくれなかった。

それに加え、いつの間にか文化祭の出し物決まってた。長年将棋をしてるのに先見力が身についてないなんて、私もまだまだ未熟だな。それ以前に、ずっと寝てた私が悪いんだけどね。

そんな事を思いながら食券を購入した。

貴「すいませーん、ざるそば一つ。」

そんなこんなで食堂に来てた。

なんかここにいるヒーローが有名ですごくご飯が美味しいって……前の学校のクラスの子が言ってた気がする。ランチランチみたいな有名な人がいるんだって。

多分真ん中の方にいる変な頭の人だと思う。

「はい！ざるそばの人！！」

貴「ありがとうございます！」

受け取ったざるそばはとても美味しそうだった。

だが、私も詰めが甘かった。テーブルがどこも空いていない。みんな活気溢れてて怖い。全員陽キャみたいな空間が怖いよ。意味わかんないくらい元気だね。

そんな中一人で食べてる子を見つけた。

貴「隣、いいですか。」

「……あぁ。」

貴「ありがとうございます。」

紅白頭で何とも縁起のいい子だ。

なんか見た事ある気がするようなしないような。分かんないや。私の記憶にあったっけ。仕方ない、個性使って見た方が早いか。

そう思って私は記憶を映し出した。

貴「……あー、A組の人だ。」

「すげぇな、なんだそれ。」

貴「その前に名前教えて。」

興味津々そうに個性の"投影"を見ながら彼は言った。

なんか分かんないけどこの人可愛いな。あれ、孫見てる気分だわ。今なら分かるよジジイの気持ち。孫って可愛いな。