雨が166粒。 ページ33
追い討ちを駆けるように云うと、顔を歪ませた。
いいね、その顔。面白いよ。ゾクゾクする。
「大方、退学するしかないかな?それで、田舎か何処かに移り住んで静かに生活しなくちゃならなくなるね。」
「最ッッ低!誰のせいでこんな目に、」
私は藤本の髪を鷲掴みにした。そして、顔を近付け、
「先にやったのはお前じゃん。何反論してんの?意味分かんない。頭大丈夫?」
「っ。」
「案外早く潰れちゃうとか、全然面白く無い。もうちょっと粘って欲しかったよ。」
云い終わると、掴んでいた手を乱暴に離した。
「バラしてやる……」
「は?」
「お前が水嶋だって事も、何もかも全て!!」
「え、お前の云う事信じる奴居ると思ってるの?云った処で虚言として扱われるよ?もうちょっと頭使いなよ。」
本当に莫迦すぎ、あ。いい事思い付いた。
藤本が本当に終わる方法をね。
「藤本、安心してよ。本当に堕としてあげるからさ♪」
云うと私は藤本がやったように、腕にカッターを刺した。カッターを床に置いて叫んだ。
同じ方法でやられて、本当に終わらせられるのって腹が立つよね?
だから、するんだよ♪
廊下を走る音がしたと思ったら、扉が開いた。皆が来た。先生もだ。
「名前!!」
一番に駆け寄って来てくれるのは、勿論中也さん。
「中也さん……」
「如何した、何があっ、お前腕!」
血で紅く染まって居る腕を見ての発言。
私はその腕を抑えて、下唇を噛む。目には溢れそうな涙を溜める。
「痛いよ、中也さん……痛い…」
「藤本にやられたのか?」
私は態と目を泳がせる。
ちゃんと云え、そう云われて首を縦に振った。
周りの者達は藤本を非難し出す。
嗤いを堪える為に下唇を強く噛んだ。
「藤本手前はどんだけ名前を傷付けたら気が済むんだよ!!」
「私何もしてない!アイツの自作自演で!」
「信じられる訳無いじゃん。あんな事の後なんだから。」
「藤本さんサイテー。」
「本当に違うの!!アイツが、…アイツ水嶋だったのよ!!」
「水嶋は死んだんじゃん。何言ってんの?」
「そうだよ、アンタが……うちらが殺したんじゃん。」
あー愉快愉快♪醜く歪んでるその顔、すっごくいいね〜。
嗤いを堪えるのに必死で仕方無い。強く噛んでいる下唇が痛む。
皆が藤本を非難していると、太宰さんが私に近付いて来た。
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ベベンべエエェェ - 何か自分が恥ずかしいデス… (2021年9月14日 21時) (レス) id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
ベベンべエエェェ - 私誰かが憎しんでる顔とか、絶望してる顔大好きなんですよね…何時の間にかドエスになってたり… (2021年9月14日 21時) (レス) id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
永眠(プロフ) - あの、すみません。この次の小説にパスワードが着いていて、書かれてある通りに打ったり、コメントでみたパスワードを書いたんですけど、開けなくて。どうしたらいいですか? (2020年7月8日 13時) (レス) id: b1f570929b (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - 零魔さん» コメントありがとう!!そう言って頂けて、嬉しい限りです!ありがとうございます! (2018年3月16日 9時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
零魔 - 凄い! (2018年3月15日 22時) (レス) id: 8e0c5fded6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:バンビ | 作成日時:2016年12月29日 14時