検索窓
今日:4 hit、昨日:8 hit、合計:625,435 hit

雨が166粒。 ページ33

追い討ちを駆けるように云うと、顔を歪ませた。



いいね、その顔。面白いよ。ゾクゾクする。






「大方、退学するしかないかな?それで、田舎か何処かに移り住んで静かに生活しなくちゃならなくなるね。」


「最ッッ低!誰のせいでこんな目に、」






私は藤本の髪を鷲掴みにした。そして、顔を近付け、





「先にやったのはお前じゃん。何反論してんの?意味分かんない。頭大丈夫?」


「っ。」


「案外早く潰れちゃうとか、全然面白く無い。もうちょっと粘って欲しかったよ。」





云い終わると、掴んでいた手を乱暴に離した。






「バラしてやる……」


「は?」


「お前が水嶋だって事も、何もかも全て!!」


「え、お前の云う事信じる奴居ると思ってるの?云った処で虚言として扱われるよ?もうちょっと頭使いなよ。」






本当に莫迦すぎ、あ。いい事思い付いた。



藤本が本当に終わる方法をね。






「藤本、安心してよ。本当に堕としてあげるからさ♪」






云うと私は藤本がやったように、腕にカッターを刺した。カッターを床に置いて叫んだ。




同じ方法でやられて、本当に終わらせられるのって腹が立つよね?



だから、するんだよ♪




廊下を走る音がしたと思ったら、扉が開いた。皆が来た。先生もだ。





「名前!!」





一番に駆け寄って来てくれるのは、勿論中也さん。





「中也さん……」


「如何した、何があっ、お前腕!」





血で紅く染まって居る腕を見ての発言。



私はその腕を抑えて、下唇を噛む。目には溢れそうな涙を溜める。






「痛いよ、中也さん……痛い…」


「藤本にやられたのか?」






私は態と目を泳がせる。



ちゃんと云え、そう云われて首を縦に振った。



周りの者達は藤本を非難し出す。




嗤いを堪える為に下唇を強く噛んだ。






「藤本手前はどんだけ名前を傷付けたら気が済むんだよ!!」


「私何もしてない!アイツの自作自演で!」


「信じられる訳無いじゃん。あんな事の後なんだから。」


「藤本さんサイテー。」


「本当に違うの!!アイツが、…アイツ水嶋だったのよ!!」


「水嶋は死んだんじゃん。何言ってんの?」


「そうだよ、アンタが……うちらが殺したんじゃん。」






あー愉快愉快♪醜く歪んでるその顔、すっごくいいね〜。



嗤いを堪えるのに必死で仕方無い。強く噛んでいる下唇が痛む。




皆が藤本を非難していると、太宰さんが私に近付いて来た。

雨が167粒。→←雨が165粒。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (336 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
575人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ベベンべエエェェ - 何か自分が恥ずかしいデス… (2021年9月14日 21時) (レス) id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
ベベンべエエェェ - 私誰かが憎しんでる顔とか、絶望してる顔大好きなんですよね…何時の間にかドエスになってたり… (2021年9月14日 21時) (レス) id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
永眠(プロフ) - あの、すみません。この次の小説にパスワードが着いていて、書かれてある通りに打ったり、コメントでみたパスワードを書いたんですけど、開けなくて。どうしたらいいですか? (2020年7月8日 13時) (レス) id: b1f570929b (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - 零魔さん» コメントありがとう!!そう言って頂けて、嬉しい限りです!ありがとうございます! (2018年3月16日 9時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
零魔 - 凄い! (2018年3月15日 22時) (レス) id: 8e0c5fded6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:バンビ | 作成日時:2016年12月29日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。