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雨が142粒。 ページ4

突然の事に、呆然とする。






「あんたのせいで!!」


「わ、たしは…」


「あんたのせいで私が悪者扱いされてるじゃない!!私は何も悪くないのに!!」






何も悪くない?



はァ?水嶋名前に何したよ、アンタ。




私に何されても文句云えない事したじゃない。






「あんたがいなければ…!」





般若の様な形相で云って来る藤本。




私だって、あんたが居なければこんな風に成らなかったよ。





「藤本さん、巫山戯るのもいい加減にしてくれ。」





突然云ったのは、今迄黙っていた太宰さんだった。





「名前ちゃんは自分も悪いと云って居るが、どう考えても悪いのは君だよ。人に自分の罪を押し付けるな。」





太宰さんの冷たい声が響く。



すると当の藤本は、教室から走って出て行った。




誰も、その後を追わなかった。




そして、藤本を非難する声がチラホラ。



私の体調を心配して、声を掛けてくれる人もいた。それに私は嗤って、大丈夫だよ、と答えた。




ギスギスした空気の中、中也さんが赤羽君に声を掛けた。





「手前、名前が好きだっつったな。」




それに今日何度目か、教室が静まり返った。



赤羽君は、そうだけど、と()も当たり前かの様に云った。






「だれが手前みたいな不良にやるか。」


「え、頂戴よ、義兄さん。」


「義兄さんって呼んでんじゃねェ!」


「何でさ、義兄さん。」


「赤羽、手前っ!」





二人のやり取りに皆が嗤う。藤本の事なんて無かったかの様に。




徐々、藤本が親の権力を使うだろう。屹度、私と中也さんの事も調べあげる。後、色々仕掛けて来るだろう。




でも、それは多分未だ先。





テストが終わった位だろう。









其処からが勝負だ。

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ベベンべエエェェ - 何か自分が恥ずかしいデス… (2021年9月14日 21時) (レス) id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
ベベンべエエェェ - 私誰かが憎しんでる顔とか、絶望してる顔大好きなんですよね…何時の間にかドエスになってたり… (2021年9月14日 21時) (レス) id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
永眠(プロフ) - あの、すみません。この次の小説にパスワードが着いていて、書かれてある通りに打ったり、コメントでみたパスワードを書いたんですけど、開けなくて。どうしたらいいですか? (2020年7月8日 13時) (レス) id: b1f570929b (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - 零魔さん» コメントありがとう!!そう言って頂けて、嬉しい限りです!ありがとうございます! (2018年3月16日 9時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
零魔 - 凄い! (2018年3月15日 22時) (レス) id: 8e0c5fded6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:バンビ | 作成日時:2016年12月29日 14時

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