Rolling Days ～煩悩～３【S.S】 (ページ10)

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106、大好きな人達の笑顔ページ10

二週間後‥‥、

今日は私達の引っ越しの日。

お祖父ちゃんとお祖母ちゃん。
それから智さんに見送られながら
船へと乗り込んだ‥‥。

「みんなホントに、どうもありがとう」

三人の姿が見えなくなるまで

手を振り続けた‥‥。

「寂しいね、ママ‥‥」

「うん‥‥」

寂しそうに島を見つめる

シュウとサトシを強く抱きしめ

私達は島を旅立った‥‥。

これから始まる新しい生活に夢見て

東京の街に降り立った。

以前住んでいたこの街も

半年も離れていれば変わっている所もある。

だけど、

ここは何一つ変わっていなかった。

カランカラン♪

鐘の音がする扉を開けると

「お帰りなさい！」

「おかえり」

「お帰り、A」

大好きな人達の溢れんばかりのこの笑顔‥‥。

「ただいま‥‥」

込み上げる喜びを

私は抑える事が出来なかった‥‥。

「あーあ、また翔ちゃんがAの事泣かしたよ(笑)」

「はぁ？！俺じゃねーし！三人で迎えようって、言い出した相葉のせいじゃねーの？(笑)」

「えぇ？！俺っすか！？」

責任の擦り付け合いが始まり

またいつかの風景が呼び起こされる‥‥。

ホントに私

戻って来たんだ‥‥。

かけがえのない、この場所に‥‥。