リ ン ゴ を 食 べ た 白 雪 姫【HQ】

#１３ ページ15

｢なになに？｣｢誰の悲鳴ー？｣
バレー部はちょうど外周から帰ってきた所だった。





及川｢...ん？え、何してんの...｣
及川先輩がこれを見てもあまり状況を掴めないようだ。


そりゃそうだな、周りには男3人、中央に見下ろすように立っている西園寺先輩とその場にへたり、と座り込んでいる私達。



西園寺｢ち、ちがっ!!これは、誤解で...!!｣
必死に訴えかける西園寺先輩。


バレー部集団の中から、国見と花巻先輩が出てきた。




栞雫は花巻先輩に抱きついてわんわん泣いてる。
そりゃね、怖かったもんね。お兄ちゃん安心するよね。


...私にも、お兄ちゃんいたし...。




国見｢A、大丈夫だった？｣
全然。むしろ楽しかった。
そう言いたいのを抑えて、静かに涙を流す。
自分、将来女優になれるんじゃない？( 笑 )






『こ、怖かったｯﾂ!!』
ぎゅっ、と国見に抱きつけば回ってくる大きな手。
あぁ、安心する。




耳元で、
国見｢演技最高だな｣
と呟かれたけど( 笑 )






及川｢さて、そこの人達は？｣
男達はびくっと、肩を揺らして焦ったように口を開ける。


モブ１｢さ、西園寺がこいつらを...ﾋｯ!!!｣
急に呻き声を出したと思えば突如聞こえなくなる耳障りな声。






西園寺｢こいつらが...私たちの大切なマネージャー2人を取り囲んでるの見て...助けなきゃって...｣


……あはは。ほんっと最高。






『そ、んなっ!!なんで嘘、つくんですかっ？私、怖かったのにっ...!!』
あは、岩泉先輩も動揺してる。




これじゃあ、どっちが本当の事言ってるかわかんないもん、ね？




まあ、西園寺先輩は仮にもお金持ちの一人娘。


逆らったら潰されるのはあっという間だろう。






背後には断崖絶壁。
前には敵。




ゾクゾク、しますねぇ...




花巻｢今まで信じてたけど、大切な妹傷つけられるのはマジ勘弁だわ、名希。｣


西園寺｢わ、私はやってない!!ここの男達がｯﾂ!!｣








国見｢写真なら、ありますよ？｣
ニヤッと国見の口角が上がった。

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