【3年A組】−正義２−

・ ページ44

柊「あっ、そうだほら」


A『うっ』



顔面に覆い被さってきたそれは



A『私のブレザー』


柊「俺が持ってたから」


A『あっ、ちゃんと入ってる』


柊「それ、お兄さんか?」


A『うん...』



ブレザーのポケットから出す

大分ボロボロになった

入学式に一緒に撮った写真



A『ブレザー持ってたのって

兄さんや将人さんのこと調べるためですか?』


柊「まぁね

じゃあはい」



渡されたのは黒い物体が入った袋



A『...おにぎり?』


柊「そうだよ、これ今日の朝食

一緒に運んで」


A『一応女子なんだが』


柊「知ってるよ」



あぁそうですか

でもまぁ、今更女子ぶった所で



柊「Aの可愛い所

いっぱい知ってるつもりだし

弱い所も含めて

Aってちゃんと理解してるよ」


A『...おはようございます』


柊「それさっきも聞いた(笑)

コラもう1回寝ようとしない」



ベットに寝転がり布団を頭の上まで被る

なんだこれ、なんだこれ、なんだこれ

今先生の顔を見れない

見れないしなんか恥ずかしい



柊「...うりゃ!!」


A『うわっ!!重い!!』



先生が上に覆いかぶさってきた



柊「早く起きないAが悪いの

ほら早く布団から離れて」


A『ちょっ、今は、ダ...』



布団を剥がされ至近距離で目が合う























うわっ...なんか...恥ずかしい



柊「顔赤い」


A『...見ないで』



手で顔を隠そうとすると

手を掴まれる



柊「...Aこっち集中して」



顔に手を添え

指で唇の輪郭をなぞるように触れられる



A『〜っ』





思わず...目を閉じた

・→←3月3日｜

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す