【3年A組】−正義２−

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そこから先は救急車を呼び病院に搬送

父上も病院に来て兄さんの姿を見ると泣いていた

目を覚まさない兄さん

頬は腫れて青アザだらけ

骨折もしていて見るに堪えない姿だった






その時思ったんだ...

私がいなかったらこんな事には

私が兄さんを巻き込まなきゃ
こんなことにはならなかった





父上は私を見るなり酷く激怒していた

"お前が樹の人生を殺 したんだ"

"お前さえ居なければ
樹はこんな目に遭わなかった"


父上の言う通りだった


だから謝ることしか出来なかった



数日経って兄さんは目を覚ました

記憶も意識もはっきりした状態だった



兄さんの顔を見るなり
泣いてしまった私に対して


"Aが無事でよかった"


そう言っていた



その時一瞬だけ許された気がしたんだ...

でもすぐにそんな優しい兄さんが

こんな目にあったのは誰のせいだ?


そう思うと自分を責める事しかできなかった


弱かった自分のせいでこんな事が起きたら

そう思うと生きた心地がしなかった


兄さんはそのあとも
必死にリハビリを頑張っていた

普通に歩けるレベルにはなっても
二度と激しい運動はできない

移植の手もあるが
成功する確率も低くお金もかかる

その話は私に追い打ちをかけているようだった

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