32話 ページ35
レオナ「なんでお前がここにいんだよ」
『気分ですよ』
とある休日。
なぜだか無性に花が見たくなったので植物園に向かえばレオナさんがそこら辺の芝生に寝転がっていた
気分でこんな所にまで足を運ぶなんて私も少しフロイドに似てマイペースにでもなったのかしら
目の前で少し邪険そうな顔をしたレオナさんをほうって魔法の陽光向日葵を観察する
レオナ「珍しいじゃねぇか
お前が植物なんて退屈なもん観察するなんて」
『そうですか?』
レオナ「昔から活発に動くものが好きだっただろ?」
『えぇ。まぁ花見よりかは動物達が動いているのを見るのがすきでしたかね』
話しかけてきたレオナさんに相槌を打つ
そうだ。私とレオナさんとの関係性について話しておこうか
この話をすれば大体の人が驚くだろう。
レオナさんは私の元婚約者なのだ
結構衝撃的でしょう?
今言った通り
まぁ元婚約者と言っても彼は王族。
私が本妻として結婚するのではなく側室としての政略結婚を幼い頃に課せられていたのだ
婚約が破棄されたのは私が14歳の頃。
元々私達二人の間に恋愛なんて甘い感情はなく、少し喋ってチェスをするくらいの仲だったし、それを見兼ねたウチのパパが「不満があるんなら今からでも取り消せるぞ」と言ってくれたので別に不満はなかったけどなんとなく婚約を破棄することにした
長年の婚約をなんとなくというだけの感情で王族相手にしたあの頃の私は今覚えばほんとに凄いな(笑)
別にその婚約が破棄されたからと言ってアタナシア家と王族。キングスカラー家の仲が悪くなったという最悪な状況にもならなかったし良しとしようか…
元々レオナさんには側室候補が何人もいた訳で私一人が外れたところで王族様様には痛くも痒くもなかったのだろう
『そういえば、今の側室候補に誰が残ってるんですか
アマンダ?それともジェッキーさん?
他の方々とか?』
レオナ「いねぇよそんなもん
俺が全員の契約を破棄した」
興味本位で聞いてみた質問に驚きの答えが返ってきて思わず「へ」と少し間抜けな声が出てしまった
『…え、えぇ』
困惑の顔も隠せずにただレオナさんをじっと見つめる
レオナ「あんなヤツらいても邪魔なんだよ
お前みたいにチェスもできねぇし話も退屈だったからな」
『退屈だったからって婚約破棄なんて相変わらずですね』
_
レオナ「あんなヤツらよりはお前の方がマシだ」
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水瀬利明(プロフ) - 完結おめでとうございます!夢主ちゃんのサバサバして分かりにくいけど実は過多想いなのがすごく可愛くてスラスラ読めました私は夢主ちゃんと違って執着して相手のこと全部知りたい!って思っちゃうタイプなんですけどこの夢主ちゃんのこの恋愛の仕方めっちゃ好きでした (2022年7月18日 2時) (レス) id: 71b9569612 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 価値観を押し付けられたくないところとか相手を自由にしてあげたいところとか思考一致しすぎて好きすぎました。クール主人公ラブチです! (2021年11月9日 23時) (レス) @page48 id: c3635a8d28 (このIDを非表示/違反報告)
柿助 - 完結おめでとうございます。この夢主ちゃん性格が悪(わる)?っていうかヴィランって感じが大好きでした(^ω^) (2021年4月1日 0時) (レス) id: fedb05499d (このIDを非表示/違反報告)
つきちゃん。(プロフ) - 完結おめでとうございます!凄く素敵な作品でした!ありがとうございました、これからも頑張ってください(*^_^*) (2021年1月27日 17時) (レス) id: 6d5f6b75da (このIDを非表示/違反報告)
フェル(プロフ) - 匿名くんさん» 返信遅れてすみません!!!自分の欲望(?)っていうかちゃんとした人間性(?)まぁ誰でもそういうところあるんじゃない??って所を書きたかったのでそう言って貰えて嬉しいです!!! (2021年1月26日 22時) (レス) id: edf6dca0eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フェル! | 作成日時:2020年8月18日 1時