幸運女子。とりあえず撃っとく【ワートリ】

32話 ページ34

第3種目は借り物競争


2年に1度の体育祭、この種目で何人もカップルが生まれるという伝説があるほどあともう少しでくっつきそうなカップルの背中を押してくれるお題をだす運営。


流石ですね。校長先生この種目に入ってから今日1番目きらきらさせてるよ


何気にあの人も楽しんでるね



「A！頼んだぞ！」



着ぐるみくらいの大きさのぬいぐるみを抱えて私にバトンを渡す前走者。

どこにそんなものあったの



『任せとけって！』



…


お題が入った封筒を適当にとる


皆忘れがちだが私のサイドエフェクトは幸運体質である。


つまり、この運ゲーに似た種目はもう私の手中にあると言ってもおかしくはない(おかしい)



『なになに。【仲のいい異性が身に付けてるもの】ねぇ…』



まぁいいお題を引いたかな


これで【好きな異性】とかそういう系のお題引いてたら死亡案件だった


こういうのって一軍のオシャレな陽キャ女子達が引いて楽しむもので私みたいなオシャレな陰キャが引いたら「目立ちたがり屋か？あぁん？？」ってなるからね


ほんとによかった。



『仲のいい異性か』



とりあえず自分のクラスのテントに向かう



佐鳥「おっ！お題なんだよ〜！もしかして好きな男子が佐鳥だったり〜」


『田中〜!!!』


佐鳥「まさかの田中ァ?!」


佐鳥がなんか一人で恥ずかしいこと言ってる気がするけど今は競走中なので相手にしません。



田中「お、俺？？」


『選んでも女子からの被害がなさそう』


田中「なにおまえ。俺のメンタル壊しにきたの？」


『あんたと私仲良いもんね？』


田中「…んー。お前がその認識ならいいと思う(嬉しくないわけでもない)」


『ならなんか身につけてるものちょーだい』


田中「売る気か？？」


『金になると思ってんの？そんなことならとりまるから貰うに決まってるじゃん』


田中「お前俺の事嫌いだろ」



【この後ジャージをはぎ取って1位でゴールした】


＿＿

♛田中


・多分これからちょくちょくでてくるモブ。
・最初の方こそAに一目惚れに近い惚れ方をしたかものの3年間同じクラスになって本性を悟った可哀想なモブ。
・陽キャとも仲良いし余り喋らないことも喋れる良い奴のモブ。
・頭も運動神経も上の下くらいのモブ。
・「皆して俺の事モブモブ言い過ぎじゃね？」

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