第4話〜本心〜 ページ7
迅「え…会えて、嬉しい…?…俺に?」
A「あ、い…いや、そ、その。」
私はあからさまに目をそらしながら言い訳を考えようとした。
でも、答えを見つける前に気づいた。
ユーマ君の手前、通用するはずが無いと。
私は気づかれないようにユーマ君を恨めしい目で見て、決心した。
ここまで来たら仕方がない。
どうせ話さなければいけない事なんだ。
全て話してやる!!−と。
A「あ、あのねっ!私、キオンの近界民で…。本当に何も出来ない落ちこぼれなんだ…。」
私は、いつも自分に言い聞かせていた言葉だった、「落ちこぼれ」というワードをだした。
いつもいつも、私は皆の足を引っ張ってた。
A「でも、戦争には出てたよ。人手が足りなかったから…。…まぁ、いっつも死にかけちゃう
んだけどね。でも、勿論誰も助けてはくれなかった。」
自分で言って悲しくなった。…無力なのが、悔しかった。
…私は、この何も知らない世界に、逃げたのだろうか…。
考えに浸りそうになったとき、そっと迅さんが言った。
迅「あっちの世界ってのは、えらくひどいんだな。」
A「え?なんで?」
迅「−…なんでって…こっちじゃ住民守ってるくらいなのに、そっちじゃ仲間さえも見捨てるんだ
なって話だよ。」
少し呆れた風に迅さんは言った。
私は思いっきり否定した。
A「み、皆いい人達ばかりだよ!!私がいけないんだ!役に、立てないから…こんなの助けたっ
て、意味、ないんだもん。」
続けて言った。
A「で、でも、ね。貴方はあの時、助けてくれたんだ。もう迅さんは覚えてないかもしれない
けれど、人間なのに、近界民で、他人で、役立たずな私を、助けてくれたんだ…。」
なんでだろう。なんで迅さんはこっちの世界にいたんだろう。
そんなひょんな質問も浮かんだ。
でも、そんなことよりも…。
私は、今までずっと、ずーっと気になっていた事を、何も考えずに聞いた。
A「…迅さん、私は近界民だよ。貴方はどうして、敵である私を助けてくれたの?」
私の事を、覚えていなければ、勿論そんな事本人に分かるはずなかった。
でも、本当に何も考えていなかった。
私がここに来た、理由だったから…。
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紫祈@遠いどこかに飛んでいきたい(プロフ) - アミさん» ありがとうwwできる限り頑張ります!ww (2014年12月25日 19時) (レス) id: b9a0f03d62 (このIDを非表示/違反報告)
アミ(プロフ) - 部活忙しいけど、更新してくれるの待ってるw (2014年12月25日 19時) (レス) id: b27ff4242b (このIDを非表示/違反報告)
紫祈@遠いどこかに飛んでいきたい(プロフ) - 縁さん» あ、本当ですね。わざわざありがとう御座います! (2014年12月25日 7時) (レス) id: b9a0f03d62 (このIDを非表示/違反報告)
縁(プロフ) - えっと、あのこれオリジナルじゃないですよね?一応二次創作の部類に入っていると思うのでオリフラ外して下さい。 (2014年12月24日 22時) (レス) id: 842cc3a4bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫祈 | 作成日時:2014年12月18日 21時