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｢あ〜あ、そろそろ限界か……？｣
そう、彰人はあはは……と笑う。
｢………………｣
｢……あ、ごめんな、暗い話に付き合わせて｣
｢え？ああ、いえ、……俺はAさんの事、全然知らねえなって思っただけですよ｣
｢？……ははっ、実はAって人と接するのが本当に嫌いなんだ。別に悪い意味じゃないんだけど、多分弟が原因……亡くなった弟が｣
｢亡くなった……？｣
｢1番下の弟は、ダンスが大好きな子だっらしい。でも体が弱いからあまり運動はできなかったらしくて、その代わりによくAが踊って元気づけてやったらしい。｣
｢……ああ、そういう事なんですね｣
｢でも、弟は事故でなくなった。その日、喧嘩したらしいんだ。｢お姉ちゃんの意地悪、嫌い｣って……｣
｢何があってそんな事を……？｣
｢その日、疲れてたらしくてダンスをする気力がなかったんだと。今日は出来ないって謝ったらしいけど、やっぱ弟は小さかったからな……納得できなかったんだろ。
泣きながら家を飛び出した瞬間……ね
だからこそ、自分の発言で相手の運命がいい方にも悪い方にも転ぶってわかってるから、人と接するのが嫌いなんだろう……それを隠すために、きっと優しい人を自分の理想を作って生きてる
だからこそ、俺たちは定期的に集まって酒飲みながら近況報告したり、どうでもいい事を話して、笑って泣いて……時には馬鹿をする
だから零くん、少しは気にかけてあげてくれよ、Aの事。きっと、Aは君の事結構気に入ってるから｣
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｢う〜、飲みすぎたぁ〜｣
｢やべぇ吐きそう｣
｢結局今回は俺が面倒見る係？めんどくさ……あ、零くん、A送って行ってあげてよ、俺こいつら返すから｣
｢分かりました｣
｢3人ともじゃあね〜、また飲も｣
私は意識がふわふわする中3人に手を振ると、恭と充希はブンブンと手を振ってくれた。勿論彰人軽く手を振ってくれる。
｢ほら、行くぞい。明日も仕事じゃろう｣
｢ん〜、今日は気持ちよく寝れそう……♪｣
零くんは私の手を引き、ハハッと笑った。
｢そりゃそうだろ、あんだけ騒げば｣
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作者名：X | 作成日時：2023年5月5日 21時
