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「あっ、羽風くんそのうわ___「よっこいせ」…ッ?!」
「よし、風邪ひくし誰かに見られても面倒じゃし一旦ここを離れようぞ。そうそう、羽風くんは着いてこなくていいからのう」
「はあ?ちょっと、朔間さんさっきから…!!」
零くんは私を担ぎ勢いよく走り出した。
「ちょっと零くん?!」
「ごちゃごちゃ言ってると舌噛むぞい」
「そういう問題じゃ…う"ッ!!!」
「ほら言わんこっちゃない」
「ッ〜〜!!!」
舌も噛んだし違う所も噛んだ…めちゃくちゃ痛い…。
もう噛まないように口を閉じていればたどり着いたのは軽音部室だ。中に入った瞬間授業開始のチャイムが部屋中に響いた。
「逃げずにここに座っておるんじゃぞい」
椅子にそっと降ろさされ、何処に行くのかと思えばカバンの中からタオルを取り出しこちらにやってきた。
「零く、「黙ってろ」…」
軽くわしゃわしゃと髪の毛を拭いてくれる。本当は遠慮したいのだが、なんだか疲れてしまって言葉に出すのも面倒くさくなってしまった。
まあ1番は口の中が痛いからなのだけど…
「はぁ……俺のジャージ貸すから着替えろよ」
「えっ…いや…それは流石にだぅ…」
「はいはい何も言わず着替えるんじゃ」
ジャージを押し付けられ零くんは棺桶の中に入った
「早く着替えておくれ、じゃないとガン見するから」
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「着替えた…ありがと……」
「うむ、これで目のやり場に困らんわい。それにしても黒とは中々に背徳的じゃの…イテッ!!!!……叩くことないじゃろ?!…我輩そういうお年頃なのに……」
「うるさい」
「暴力反対なんじゃけど……タオルとジャージ貸したんじゃしもっと愛の褒美をくれんかえ?」
「………じゃあプロデュースしてあげるわよ」
「え〜〜嬉しいんじゃけど面白くない」
「じゃあしてあげない」
「それめっちゃずるいんじゃけど?…仕方ないのう、こんな形で了承してもらうつもりじゃなかったんだが…
よろしく頼む、Aさん」
「ええ、こちらこそよろしく、頑張るわ……後、強く言ってしまってごめんなさい」
「…?、ああ。別に気にしとらんよ。と言うかあれくらいで落ち込むほどタマちいさくね〜し
なんじゃ、そんな事で落ち込んでおったんかえ」
「えっ…私落ち込んだ顔してたかしら…」
「しとらんけど今ので分かった♪」
「…………」
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作者名:X | 作成日時:2023年5月5日 21時