サーカス ページ26
｢ねぇ、ねぇ、Aもあ〜んしてよ！｣
｢えっ……？？？？｣
今私とあんずちゃん…そして桃李くんとお昼を一緒にしていたのだが…
急に桃李くんがあんずちゃんにあ〜んを強請っていて頭の中真っ白になる。
なんとも言えない気持ちでその光景を眺めていれば、次のターゲットは私らしい…。
｢私は遠慮しようかしら…ほら、私ごときがあ〜んなんて烏滸がましいじゃない…？｣
｢へ〜、よくわかってるじゃん！じゃあ特別にあ〜んを許してあげる♪｣
｢えっ……あ、あ〜〜、そ、そういえばサーカスのお話しましょう！！！えっと、fineはサーカスをすることになったのでしょう？！｣
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｢という事があって…｣
｢何がという事でなのかわからんのじゃが………てかあ〜んしたのかえ？！？！？！？！？！？｣
｢…………………｣
｢なんで黙るんじゃ…？｣
｢いや、その…………あんな可愛い男の子見た事なくて……｣
｢ええっ？！したのかえ、あ〜んを！！！！我輩された事ないのに？！？！？！？｣
｢そういえば葵くん達もサーカスに出るっていいじゃない是非ともお邪魔したいわね♪当日はお仕事入れないようにしないと｣
｢あ、話逸らした｣
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｢という事があって見に来たんじゃよ、サーカス｣
｢何がという事なのか1ミリもわかんね〜んだけど｣
｢あんずちゃん頑張ってたし完成が気になるわね♪｣
晃牙くんは零くんに日傘をさしながらため息をついた。
｢と言うか我輩Aさんの日傘に入りたいんじゃが｣
｢ダメよ、この日傘小さいから零くん入らないわよ｣
そんな他愛もない話をしていればある男の子達が話しかけてきた。
名前は衣更真緒くんと遊木真くんだ。
｢お〜い、晃牙！お前らも無料チケット貰ってサーカス見学にきたのか〜？｣
｢声掛けちゃうんだね、衣更くん！さすがだね、男の子だね…！｣
｢いや、知らない仲じゃないし、声くらいかけるって。それに俺たちと同じ関係者席だし｣
｢なんだお前ら、間抜け顔並べやがって｣
｢くっくっく、相変わらず仲良しじゃのう…♪｣
｢あっ、朔間先輩！日中にお会い出来るなんて珍しいですね！｣
｢ふふっ、葵くん達出るし晃牙くんも練習付き合ってたしね｣
｢うむ、葵くん達は軽音部の可愛い後輩じゃからのう……これわんこ。日傘をもう少しこっちへ向けてくれんか｣
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作者名：X | 作成日時：2023年5月5日 21時
