白の鶴と黒の姫弐【鶴丸国永】 (ページ7)

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拾肆ページ7

平「Aさーん！こっちですよー！」

先日信濃に誘われた短刀達と遊ぶ約束、その約束の為
今、私は庭に出て、みんなが集まる場所へと向かっていた処で、平野に声を掛けられた、

『うん、皆、きょうは何して遊ぶつもりなの？』

博「今日は鬼ごっこばい！」

後「早速鬼を決めようぜ！」

「「ジャーンケーンポーン！」」

秋「やった、勝ちました！」

五「ぼ、僕もです……」

『じゃあ残ったのは……』

薬「俺と信濃だぜ、A姐」

『あ、薬研、わぁ、容赦なく私を狙いそうな二人……まぁ歳上として一番最初に捕まるべきだけれど』

薬「A姐は太刀だろ？機動は余り速い方とは言えない、そんな集中攻撃なんてしねーよ」

目を細め、微笑む薬研からは、矢張り兄貴分の雰囲気が漂う、私も、そんな雰囲気に甘えて、いつかは泣き言を薬研にぶつけてしまうようになるのだろうか

そんなの、嫌だ、第一、悩みの元も理解していないような私に、相談事なんて出来っこない、

___目を逸らすしか、方法は無いのだろうか？

頭をブンブンと振り、そんな考えを打ち消す、

今はそんなこと考えないでいよう、

信「さーてと！じゃあ30秒数えるから、その間に逃げてね！じゃーいっくよー！」

薬信「「いーち・にーぃ」」

乱「Aさん、一緒に逃げよう！」

乱が私の手をひいて、走り出した、

『乱、私、機動遅いから、乱の足枷になるわ、此処は別行動に……』

乱「いーやっ！僕はAさんと一緒がいいのー！」

ぷくーっと頰を膨らませて、私を見つめる乱、そんなふうに思ってくれることが、とても、今の私には心地よく感じた、

『……うん、有り難う、行きましょうか、薬研達が追いかけてきちゃう』

乱「うん！」