伍拾玖 ページ48
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私達は並んで、縁側に腰掛けていた、
『なんか、変な感じ』
鶴「何がだ？」
『この、何もない感じの本丸の雰囲気がね、最近、色々あったから』
鶴「嗚呼、時空が歪んだり」
『黒の本丸に行って、堕ちた鶴丸国永に出逢ったり』
鶴「お前が倒れた後、良二が来たり、な」
『思い返すと、少ない事件だけどさ、私にとっては、物凄い沢山の出来事だったの、
でも、今、こうして私がここに居るのは、
本丸の皆、
其れに、
鶴、貴方にも、助けて貰ったから』
鶴の肩に、自分の頭を預けた、
そのまま鶴の手を包み込んだ、
『有り難う』
私は、歴史上では、鶴丸国永よりも先に消えてしまった存在、ほぼ、折れたと同じ扱いにされた、
自分でも、その時何があったかなんて覚えていない、最後に見たのは、鶴の、私に伸ばされた手だけ、
目を閉じると、私の手に一粒、雫が落ちた、
『鶴………もう、泣かないでよ……』
鶴「あの時、俺は、お前を助けてやる事が、出来なかった、届かなかった手を、強く強く握り締めて、恨んだ、お前を助けられなかった自分を」
声が、どんどん震えていく、重ねた私の手に、また手を重ねて来た、其の手までもが、震えている、
『_____うん』
鶴「ごめん、
こんな俺なのに、まだ、愛する事を許してくれるか…？」
『何よ、今更……
前も言ったじゃない……
私が愛してるのは、貴方だけよ』
涙で濡れた鶴の頬を優しく拭った、
『だから、泣かないでよ……私まで泣きたくなっちゃう』
鶴「………っ、嗚呼！俺らしくないよな！」
『そうよ、貴方は貴方らしく、皆に驚きをもたらさなきゃ！私も協力する！』
鶴「本当か！よ〜っし！気合入れてくぞ〜！」
『ふふ』
こんなふうに、二人で、笑い合える日々が、とても愛おしく感じる、
有り難う、鶴。
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雪鰆 - めっちゃ面白いです！やっぱり鶴さんかっこいい〜 (2018年9月23日 14時) (
レス) id: 835c76ad1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ｄream | 作成日時：2018年5月26日 21時
