肆拾玖 ページ38
良「てめぇの事なんざ興味ねぇよ!!
俺の中にあるのは、妻を見殺しにしたお前への憎しみだけだ!!」
『勝手に私が見殺しにしたとでも思い込んでいて下さい、あんな優しい方を見殺しにする最低な奴では私は御座いません!!』
術によって飛んでくる刃物や強風、其れすらもA水城は軽々と斬り裂いていた、
陸坂良二も、呪力が底につきかけていた、
良「はぁ、はぁ……」
『良二様、今なら楽にしてあげます、決断してください、苦しむか、楽になるか……』
俯いた良二の顔は、Aには見えない、が、
ニヤリと
笑った、
良「さぁ……?お前が消えれば答える必要はねーだろ?」
『は……っ!?』
Aの腕をグッと引き、顔を近づける、
良「鶴丸国永、よーく見てろよ、自分の妻が汚される苦しみを」
鶴「っ!!?待て!!!」
『ん………っ!!??』
唇が重なる、
(嫌だ)
(嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!)
途端にAの目は光り出す、
良「ははは……作戦成功……
これで血ぃ見せてやれば完成………」
良二はAの頭に手をかざす、
良「〜〜〜〜〜〜」
良二が何かを言い終えると、Aの頭の中には【あの時】の光景が広がった、
燃える家、
倒れた人の大量の血、
其れを凝視してしまったAは、頭を抱え、蹲って呼ぶ、
『嫌だ嫌だ、もう、嫌なの……
大切な人が居なくなるのは………、
助けて……
助けて……
助けて……
鶴……………………っ』
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雪鰆 - めっちゃ面白いです!やっぱり鶴さんかっこいい〜 (2018年9月23日 14時) (レス) id: 835c76ad1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Dream | 作成日時:2018年5月26日 21時