肆拾 ページ29
「なんで!なんで!お前は斬れねぇーんだよぉ!!斬れねぇお前なんか用済みだよ!!」
それは、あなたがあれから【手入れ】をしてくれなくなったから
そんな事を言っていても、貴方は暫くは私を本気で折ろうなんて考えしていなかったよね
「なんで彼奴が死んで、役立たずのお前がまだここにいんだよ!てめぇが直ぐ敵を斬ってれば、こんなことには………!!」
ごめんなさい
それから貴方は、家に訪ねてくる人を斬っていくようになった。
「ぎゃぁぁだぁ!」
「うやああ!!」
襖にこびり付いていく血、
ある日、腰に刀を携えた男がやってきた、
其処で出会ったのが、鶴丸国永、
「お前を、俺達の仲間へと勧誘したい」
といった、
男は、私が見えてイルカのようにふっ、と微笑んだ、
その翌日、事件は起こった、
「あいつがいないこの世に、役立たずになっちまった相棒に、もう用はねぇ」
家が燃えた
私は紅蓮の中、一人佇む、この儘だと、溶けちゃうね、
でも、そんな事を考えていられる程安定していた頭ではなかった、
私に、男は手を差し伸べた、鶴丸国永は、その横で微笑む、
「俺と共にこい」
『私は…空っぽ、主様に置いていかれて、最後までご一緒できなくて……
ねぇ、貴方なら……………最後まで一緒にいてくれる?』
虚ろな目で、鶴丸国永を見詰めた、
鶴「当たり前だ、だから、一緒に来い」
初めて抱き締められたこの温もり、
一生、忘れることはないだろう。
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雪鰆 - めっちゃ面白いです!やっぱり鶴さんかっこいい〜 (2018年9月23日 14時) (レス) id: 835c76ad1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Dream | 作成日時:2018年5月26日 21時