−2−痴情の縺れで100回死んだ女【呪術廻戦】

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『それで、話ってなんですか？』




寿司屋(回らない)で少し注文しながら九十九さんに聞く。待ってなんか桁がおかしい。回転寿司と全然違ぇ。頼みづら…(と言いながら躊躇なく頼む人)



私の矛盾した行動にケラケラ笑いながら九十九さんが説明を始めた。どうやら、彼女は高専のしてる対症療法ではなく原因療法がしたいらしい。要は呪霊の生まれない世界を作りたいんだとか。そうか…考えたこと無かったな。



九十九さんが言うには、呪霊の生まれない世界の作り方は2つ。全人類から呪力をなくすか、逆に全人類に呪力のコントロールを可能にさせるか。




「呪力をなくす方は結構イイ線いくと思ったんだけどね」

『甚爾くんっていう例もありますしね…』

「そう。呪力が完全に0なのは世界中探しても彼だけだったよ」

『ヤベェなあの人』




九十九さんはそんな甚爾くんを研究したかったそうだがフラれてしまったらしい。だろうな。そして九十九さんの今の本命は呪力のコントロールの方なんだとか。




「大雑把に言ってしまうと、全人類が術師になれば呪いは生まれない。勿論、術師本人が死後呪いに転ずるのを除いてね」

『でもそれ厳しくないですか？いっそ非術師皆殺しならいけるかもしれないけど、私数年前までは非術師でしたし、その手段はヤダ。つーかそんなにイカれてない』

「ん？数年前までは非術師だった？」

『そのまんまですよ。数年前まで私術式無かったんです。っていうか呪力が一般人並しか無かった。なんか高校入学時に急に覚醒？したんですけど』

「へぇ、興味深いね」




私自身最大の謎である。いつか解けるだろうか。




「呪物とかを取り込んだワケでもないのに急に呪力が…そのパターンは初めて聞いたな」

『周りの人もよく分かんないって言ってて。今んとこは誰かと縛りでも結んだんじゃって話になってますけど、私そんな記憶ないんですよね。大体そんなことする意味もないし』

「縛りか。それなら可能性はまだあるね」




特級呪術師でさえもよく分からんこの謎。一生解けない気がしてきた。大体タイムリープですらよく分かってないのに、これ以上悩みを増やさないでくれ。頼むから。









(ちなみに、約束通り九十九さんが奢ってくれた)

(ゴチになりまーす)

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