01夜 ページ1
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どうしよう……ヤバいもん貰っちゃった…。
これ絶対、兄さん達に知られてはいけない。
さっき貰ったものが入っている紙袋を大切に握りしめ
近くにあった公園のベンチにそっと座る。
ポケットに入ってあるスマホを取り出して
メールが着たとの通知が500件も来ていたことに驚く。
ひぃぃぃぃぃぃいい!
何このメールの多さ!異常だ。
しかも全部兄さん達から……
とたんに背筋がゾッとした。
私はすばやくスマホをまたポケットにしまい、
紙袋を見つめる。
『…こんなの貰ったら…家に帰れないよ…』
てか帰りたくない。
こんな良いもの貰っちゃったこと知ったら
絶対あいつら、なんか企むもん。
だから私は絶対、あの童貞クソニート達から守らなくてはッ!
もう真っ暗な空を見上げる。
止まらないこの心臓の鼓動を感じながら。
でも、このままじゃ、いずれ兄さん達に見つかる。
「こんな時間に、何してるのかな?お嬢さん」
いきなり横から懐中電灯の光を当てられ、
警察が二人やって来た。
チッ________________、なんだサツかっ。
いきなり人の顔面に聖なる光を照すとか、
もし視力低下したらどうすんだよばか野郎ぅぅ!
でも…どこかで聞いたことある声だな…。
なんか変な汗がでてくる…。
『あぁ、いやあの…ねばーらんどまで行ける電車を待ってる途中です…』
なんでねばーらんど!?
ここでいい嘘思い付かない自分に怒りが出る。
「ねばーらんど?あの有名なねばーらんど行きの電車?こんな夜中に?今夜中の12時だよ?」
あ、知ってるんだ。良かった。
てか、もうそんな時間なんだ…。
『あの…じゃあもう帰ります…』
そう言って立ち上がり、帰ろうとすると
ガシッと腕を捕まれた。
またまた変な汗がでてくる。
『ちょっ』
「その紙袋、何入ってんのかな?お嬢さん」
このサツ、もしかして私が不審者だとか疑ってる?
関係ないじゃないですかと言って二人を睨み付ける。
「あ、いやー別に疑ってる訳じゃないんだけどねー」
「どうもこの辺りにいるらしいんだよ、
何か良いもん貰ったくせに、兄貴に内緒にしようとする
クソ可愛い
俺達の妹がね」
二人のサツが同時に帽子を上げると、ニヤリと怪しく微笑んだ。
その瞬間私は絶望した。
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クーoo - 面白い!!はまりました^ω^占いツクールで「爆わら松さんCONTEST」やってます。ぜひ投稿してください!!よろしくお願いします!! (2016年8月31日 19時) (レス) id: ebef6091ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - あのパスワードってなんですか?教えてください (2016年8月11日 23時) (レス) id: 928797afc2 (このIDを非表示/違反報告)
さくや(プロフ) - 続編のパスワード教えて!! (2016年8月11日 23時) (レス) id: 8bfc66488c (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 続編のパスワード教えてください (2016年8月11日 17時) (携帯から) (レス) id: f35e024f80 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑 - いっ…一体何をされたんだ夢主は…((ガクブル (2016年5月15日 11時) (レス) id: fe13ba260c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかど | 作者ホームページ:
作成日時:2016年1月3日 23時